玄い女神 建築探偵桜井京介の事件簿/篠田真由美
旅先のインドで、橋場亜希人が不可解な「密室」死を遂げた。10年後、橋場の恋人だった狩野都は群馬山中に「恒河館」を建て、当時の旅行仲間たち、そして桜井京介を招く。ミステリアスな「館」で展開される真相解明劇。そこへ、さらなる悲劇が……。過去と現在が複雑に絡み合う謎を、京介はそう解き明かすか?
昨日の予告通り、篠田真由美さんの作品です。
桜井京介シリーズ第2弾にして異色作とのこと。
このシリーズは館モノなのですが、今回は館モノの要素はそこまで強くないです。
京介のもとに1通の手紙が届くところからはじまります。
今回、深春はほぼ出番なし。
冒頭の手紙を受け取るシーンのみの登場ですね。
スペインへ向かうってことらしいんですが、これって前作の「
未明の家」の影響というか。
探しにいくっていってましたもんね。
今回はインドの神々が多く登場するんですが、そこまで造詣深いわけじゃないので結構読み飛ばしてました。
神話は嫌いじゃないですけど、わざわざそういう本を買ったり借りたりして読みたいとまでは思わないというか。
そんな感じ。
私の持ってる神話の知識はほぼ小説や漫画で得たものです。
それらが正しい保障は全くないし、物語上曲解しているものもあるかもしれませんから一度くらいちゃんとしたものを読まないと駄目だとは思うんですけどね。
途中、『LOOKED ROOM MURDERS』――ロックドルームマーダーズの名前が出ているのですが、これって有栖川有栖さんの
46番目の密室で登場したあの本ですよね。
玄い女神は多分今回読むのが2度目だと思うのですが、まったく記憶にありませんでした。
多分、本当に名前しか出ていないので興味が惹かれなかったんでしょう。
46番目の方だと内容が少し紹介されているので印象に残っていましたけど。
確かにトリックだけ抜き出したそれらはばかばかしい内容でしたね。
それでも読んでみたいとは思いましたけど。
この作品って蒼が毎回危ない目にあうのは仕様なんでしょうか。
いや、まだシリーズ2作目ですからなんとも言えないですね。
これから先も続くとは限りませんし。
恒河館が新しい建物だってことは蒼がサイズを測っているときに気づきました。
思わず携帯でメートルっていつから使われてるんだろうと調べてしまいました。
インチまでは頭が回りませんでしたが明治なら尺だよなぁ、と。
若干重い話でしたが面白かったです。
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