翡翠の城 建築探偵桜井京介の事件簿/篠田真由美
長く一族支配が続いた名門ホテルで内紛が持ち上がった。創業者の娘で95歳になる老女が今も住む別邸・碧水閣の取り壊しをめぐり意見が対立、骨肉の争いに発展したのだ。湖に沈んだ焼死体、血染めの遺書。沼のほとりに佇む異形の館に封印された、百年のわたる秘密とは。桜井京介が鮮やかな推理で解き明かす!
ずいぶん久しぶりの建築探偵シリーズです。9月に読んで以来なので結構あいだ空きましたね。
篠田さんの作品これで3つ目なのでカテゴリ作りました。
建築探偵シリーズに限らず、篠田さんの作品は厚いので読むのが大変です。
おもしろいんですけどね。
日曜日の午後から読み始め、昨日はジャンプ読んだりしてたとはいえ、なんだかんだで4、5時間かかったのではないでしょうか。
やっぱりこのシリーズは平日読むもんじゃないな、と改めて思いました。
この作品確か2、3度読んだことがあるため、だいたいの内容を途中で思い出してしまいまして。
ええ、途中で犯人も、最後に明かされる人物に関することも思い出しました。
まあ、大筋は思い出したものの細部は忘れていたのでそれはそれで楽しめました。
今回登場する一族は血族姻族がごちゃごちゃしていて非常にわかりにくかったです。
作品冒頭で、登場人物紹介とともに家計図が掲載されているんですがそれでもちょっと。
京介が研究の題材にした下田菊太郎なる人は確かに興味がそそられます。
「ひねくれた京介が~」とか言われてましたが、建築にはまったく興味のない私でもちょっと気になりました。
実際のところはどうなんでしょう。
今回登場する刑事さんが結構好きです。
ああいう人好きだなぁ。
そしてW大学の受付の女性は蒼と京介の関係を一体なんだと思ってるんでしょう。
ラブレター発言にも妬いちゃう発言にも若干びっくりしました。
今回、物語の本筋とはあまり関係ないところで、蒼の過去が仄めかされてるんです。
正直な話、私このシリーズは蒼の過去が知りたいがために購入を決めたんです。
このシリーズは図書館で借りて読んでいたのですが、予算不足なのか中途半端にしかシリーズが購入されていないんです。
玄い女神も原罪の庭もなかったかな。センチメンタル・ブルーはあるのにアヴェマリアはなし。
神代教授のシリーズは何冊かありましたが、建築探偵シリーズはここ数年買い足されている様子はない。
ならもういっそのこと自分で買ってしまおう、と。
文庫は年1でしか発売されないし、金額的には高いけど問題はないだろう、と思いまして。
蒼の過去が明かされるのは5巻楽しみです。
その前に京介と深春の過去が語られる灰色の砦があったはず。
楽しみです。
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