めざせマのつく海の果て!/喬林知
いろんな気がかりを異世界(あっち)に残したまま。地球(こっち)に帰ってきちゃったおれ、澁谷有利(ユーリ)(職業・魔王)。もう戻れないのかな、なんて不安になっていた矢先に、他人(ひと)んちのプールから流されて懐かしの眞魔国へ。ところが到着早々、おれを待っていたのは深刻な外交問題。長いこと鎖国状態だった聖砂国とやらがついに動き出したって話だが……。またしても波乱の予感!? 大人気シリーズ、待望の新章スタート!
また2ヶ月ぶりのまるマです。
前巻は外伝作品だったから本編は4ヶ月ぶりとかかなり久しぶりです。
前回、かなり中途半端なところでスタツアってしまったユーリ。
地球で日常生活を送っていても、眞魔国のことが気になって仕方がないようす。
村田の学校のプールからスタツアします。
が、村田の様子を見る限り、本当はまだ行かせたくないんだろうなぁ。
というか、ユーリに彼女が出来ます。
中学時代の同級生で、元テニス部の活発っぽい子。
で、この子のメルトモの名前が「アビゲイル・グレイブス」。
もしかしなくても、
お嬢様とは仮の姿!に登場したエイプリルのひ孫とか後継者とかそういうのなのでは?
この巻あたりまでは2、3回読んでるはずなのにまったく覚えてなかったです。
というか下手したら気付いてなかったかもしれない……。
新キャラが登場します。
名前だけは何度か出ていた小シマロン王サラレギー。
中世的な美少年で若くして王として頑張っていることにユーリが関心していたのですが、作中のユーリサイドの面々も思っていたであろうことをツッコみたい。
「あんたも変わんないから」。
ユーリもサラレギーも15歳の時に王として即位し、眞魔国の面々からすればサラレギーもユーリも美少年であることに変わりはなし。
警備のことなど考えず自由に行動しているあたりも一緒ですよねぇ。
もう少しあとの方の巻まで読んだことがあるので、余計そう思うのかもしれませんが、サラレギー怪しすぎる。
カロリアを壊滅に追いやったのは「禁忌の箱」。でも禁忌の箱を間違った鍵で開けるよう指示したのはサラレギーなんですよね。
謝罪をユーリは素直に受け取ってましたが、ぜったいこれ口先だけだよなぁ。
悪いと思っていないと思う。人間たちより箱に詳しいであろう魔族たちから、情報を手に入れようとしていてもまったく驚きませんよ。
ユーリに上着を貸した理由も、金鮭号に乗っていなかった理由も明白じゃないですか。
でも、それを親切心で偶然だと思っているユーリが本当にいい子すぎる。
というか、キーナンですよ。
いつかマのつく夕暮れに!あたりでギーゼラやダカスコスと一緒に“慰安旅行”に行ったメンバーで、途中でいなくなってしまったあの人です。
キーナンが、コンラッドの腕を運んだんだと思うんですが……。
この人は大シマロン側の人間ってことなんだろうか。それとも、コンラッドと同じように何か理由があっての行動なのか。
わからないですね。
相変わらず本当に立ち位置が微妙なコンラッドです。
大シマロン王・ベラールの配下であるってことになっているものの、いろいろあってサラレギーを助けることになってるし、でもユーリが危機に陥っていたら助けるんだからなぁ。
コンラッドの離反の理由がまともに明かされていない今どれだけ考えてもわからないかな。
この状況でユーリが頼りに出来るのはヨザックだけ。
でもヨザックでよかったというべきか。
だって、これがギュンターやヴォルフなら法力酔いして助けるどころじゃないってことになってしまいますからね。
次巻は聖砂国に入れるのでしょうか。楽しみです。
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