今度はマのつく最終兵器!/喬林知
このたびうっかり魔王に就任しちゃったおれ、渋谷有利。
こちの世界に戻って安心したのも束の間、ふたたび素っ裸で銭湯から異世界へGO!しちゃったおれは、魔王のステイタスを上げる最終兵器(リーサル・ウェポン)――魔剣モルギフを探す旅に出るハメに。名付親のコンラッド、婚約者のヴォルフラム(82歳。♂)と一緒の優雅な船旅になるわきゃねーだろ! どーするよ、おい!!
抱腹絶倒ハイテンション・ファンタジー第2弾!
まるマシリーズ第2弾です。
とりあえず、あらすじを見てすごいなと思いました。
あらすじって購入の決め手として結構大事な要素だと思うんですが、これなら「いったいどんな内容なんだ」となりますもんね。
今回は銭湯から眞魔国へ。
前回の公衆トイレから比べれば格段によくなってますが、今回全裸でスターツアーズ、そしてもみくちゃだからなぁ。
どっちがいいんでしょうか。
人間の国で不穏な動きがあるから~、と開戦を迫られるわけですが、日本育ちの平和主義者・ユーリはそんなこと認められないわけです。
抑止力として魔剣・モルギフを手に入れようとする話です。
今回、お庭番・ヨザックが登場します。
ユーリとヨザックは仲がいいというか、初期のコンラッドほどじゃないですけど信頼関係が気づけていたイメージがあったので、初期のヨザックがこうも辛らつだったことに驚きました。
まあ確かに長命の魔族にとってたかが数十年前の戦争は、ついこの間のことなんでしょうし、その当時ハーフであるコンラッドやヨザックの部隊が危険地帯に送られていたことなどを考えてみると、今代魔王がどう考え行動するのかは重要なことになるのでしょうけど。
うーん、新米魔王にとってヨザックやグウェンダルみたいな人はちょっと厳しいんでしょうね。
城に残っているグウェンダルとギュンターのやりとりを描いた場面が何度かあるんですが、そこでおすぎとピーコが云々という文があったんです。
ユーリがいる場面ならともかく、グウェンダルとギュンターしかいない場面でその表現はダメだろと思いました。
この作品ってNHKでやるくらいだしBLじゃないんですよ?
なのに、主人公の婚約者が男ってすごいなぁ……。
そして、今回ヴォルフが比較的分かりやすくデレてる訳ですが、それらを理解しない鈍いユーリに「おいおい」と突っ込みたくなりました。
あ、でも最後の夜這い云々はさすがに理解してましたけどね。
夜這いをしかけて異世界に逃げられたヴォルフですが、次ユーリと顔をあわせたときぶちぎれるんじゃないでしょうか。
ちなみに「尻軽」発言のときにユーリが気にしていた「尻からげ」とは【着物の裾を外側に折り上げて、その端を帯に挟むこと。しりっぱしょり。】とのこと。
まず着物を着ない普通の生活では使わない言葉ですね。
最後のほうのコンラッドとユーリの会話で
「これが誰かの筋書きだとしたら成功確立は高い」
「こんなこと考えるやついないだろー」
みたいな話をしているんです。
でその時のコンラッドのセリフがかなり意味深。
「いないでしょうね、この世には」
あの世にはいるのか、と。
あの世=眞王陛下というか。
もしかして今回の騒動は眞王陛下の手のひらの上だったのかなぁ、と思ってみたり。
長くなりすぎました。今回はこのへんで。
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