東京ナイトメア 薬師寺涼子の怪奇事件簿/田中芳樹
幸せ一杯のはずの結婚式場は、大混乱の坩堝に陥っていた。死体が空から降ってきたのだ。戸惑う人々を尻目に目を輝かせる町美人が一人。そう、彼女こそ警視総監をも恐れさす史上最強の女性警察官僚、薬師寺涼子警視その人だった。従僕(?)の泉田警部補をつれ、上司の迷惑を省みず、傍若無人の捜査活動、開始!!
これも図書館から借りてきました。
田中芳樹さんの作品ってお涼シリーズ続いてますが、創竜伝の方も読まなければ。
今回はお涼が結婚式に嫌々参加しているところからはじまります。
そこに死体が降ってきて……というかなりショッキングな状況です。
この作品って1998年の作品なんですが、今も昔も天下りだとか、使途不明な税金の使い道だとかそういうことは変わらないんですね。
相変わらず、泉田さんはお涼に振り回されています。
でも、泉田さんも慣れてきたのかな。
ある程度コントロールしてますよね。
前巻でも書いた気がするのですが、ハルヒとキョンの関係に似ているかも。
キョンには他のSOS団の仲間がいますけど、泉田さんにはそういう人いないからなぁ。
さらに、お涼にあおられて暴走するお由紀もなだめなきゃいけないし。
本当に大変そうです。
まあ、お由紀はお涼と違って常識なんかを持ち合わせているのでお涼に比べたらなだめるのは楽そうです。
ちょっと潔癖すぎる感があるのでそういう点は面倒かもしれませんけど。
今回登場する怪物たちは前回と違い、比較的有名なモンスターたちが多かったですね。
キマイラにヒュドラ、ミノタウルスにゴルゴンとゲームなんかでも出てきそうなほどメジャーな怪物ばかりです。
もしかして前作がマイナーすぎたから何かあったのかな?
今回お涼がプロポーズされたのですが、なんというかびっくりです。
お涼はあくまで観賞用。遠くから眺めているだけで十分だと思うのですが。
「自分ならお涼を手なずけられる」と思ってしまうのでしょうね。
最後の泉田さんとお涼の「椅子」のシーン。
お涼って傍若無人で敵にまわすと非常に面倒な人物なわけです。
でも、ああいうシーンを読むとすごく可愛い人物に見えますね。
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