黒蜘蛛島(ブラックスパイダー・アイランド) 薬師寺涼子の怪奇事件簿/田中芳樹
バンクーバーに舞い降りた常勝不敗の魔女王(ウィッチ・クイーン)!
カナダ・バンクーバーで日本人男女の偏したいが発見された。とある理由で捜査をかってでたのが、魔女王・薬師寺涼子!
従臣(?)泉田準一郎警部補とともに、バンクーバーに乗り込んだ涼子は、捜査に非協力的な総領事に、見る者も凍りつく“お仕置き”を実行。直後、ハリウッドの帝王・グレゴリー・キャノン二世(ジュニア)から、彼が所有する島・黒蜘蛛島(ブラックスパイダー・アイランド)に招待される。だが、二世の背後には、警視庁を解雇された男達の不審な姿が……。
究極の美と破滅的な力を誇る女王様(やくしじりょうこ)が、妖しの島で悪漢、化け物相手に問答無用の大活劇! 待望の書き下ろし最新刊!
久しぶりの薬師寺涼子シリーズです。
前作を紹介したのが7月ですから結構あいたなー。
今回の舞台はあらすじにもあるとおり、カナダです。
このシリーズ、海外出張続いてるなぁ。
変死体となって発見された男女の調査のために出張するんです。
が、薬師寺涼子が出張ってそれだけで終わるわけもなく。
お由紀や岸本と合流して、化け物が登場しそれをやっつけ……といういつもの通りのストーリー。
安定しているというか、刺激が少ないというかなんとなく物足りないというかそんな感じ。
思っていたよりさらりと読めてしまいました。
お涼がハリウッドの映画監督にスカウトされるのはまあ、納得です。
美人で活力に溢れた人物であることは何度も描かれてますからね。
物語の序盤で総領事が泉田さんとお涼を取り違えるということが起きるのですが、もうなんというかノリノリだなぁ、と思ってちょっと笑ってしまいました。
お涼のセリフって心にも思ってないことなんだろうな。
もしくは「全人類あたしに従いなさい!」みたいな感じなのか。
なんかそれっぽい気がしますね。
途中にある泉田さんの述懐にあれこれって……、となってました。
えっと、53ページ。水上飛行機でビクトリアへと赴いたときのものです。
「生まれてはじめての水上飛行機の旅は、空飛ぶドラゴンの襲撃を受けることもなく、無難に終わろうとしていた」
この「空飛ぶドラゴン」ってもしかしなくても創竜伝の竜堂四兄弟のことですよね。
私こういう小ネタ大好きですけど、田中さんに関してはそういうのいいから続き書いてください、って言いたくなります。
創竜伝とか14巻いつ発売するんですかね……。
創竜伝もこの薬師寺涼子シリーズも文庫がノベルスに追いついてるっぽいし。
薬師寺涼子シリーズは基本1巻完結だからまだいいですが、創竜伝は思いっきり続いてるからなぁ。
いい加減どうにかしてほしいです。
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