俺の悪魔は色々たりない! 黒の葬儀屋とワケあり転校生/時田とおる
大悪魔・サブナクのせいで相変わらず貧乏生活を送る祓魔師(エクソシスト)・イト。次の仕事は、創立祭直前の超エリート学園に生徒(大人は教師)として潜入すること!! イトのクラスは張本人にハメられ、教会最大の敵で(認めたくないけど)相棒の大悪魔・サブナクを主役にした劇をすることに。(ふざけんな!!)そこにイトの有り金を巻き上げようとするヘンタイ葬儀屋や、アインザッツを「最も神に近い男」と崇拝する教師らが入り乱れ――!?
昨日購入してきた「俺の悪魔は色々たりない!」ですが、早速読みました。
あ、
これの続きになります。
今回は、予告から簡単に予想が出来たとおり、学園潜入もの。
潜入するのはいいんですけど、まさか全員でいくとは思いませんでした。
イトたちが配属されている教会には他にも多くの神父たちがいるってことなんでしょうけど、戦力大幅ダウンですよね?
前巻でサブナクの身体を手に入れたからその周辺では魔物発生値が高い状態からは解消されているでしょうから、他の神父たちでどうにかできるってことかな。
新キャラが何人か登場しています。
表紙に登場し、サブタイトルにもなっている葬儀屋・ネウマ。
学園(男子校)の教師でアインザッツを崇拝するパルティータの兄・フーガ。
学園の生徒であり、サブナクを倒したとされる聖騎士たちの子孫であるレガートとスラー。
レガートは意地っ張りといえばいいのかな?
「聖騎士の子孫であること」に誇りと重責を覚えているからなのか、スラーは他人の目があるところではすごい意地っ張り。まあ、普通にいい子なんですけどね。
スラーはそんなレガートに自主的に仕えているとでもいいのか。忠犬ですね。
こちらも大悪魔を倒した剣士の子孫です。
もうみんなキャラ濃いです。
前巻を読んだ時も思ったのですが、この作品ぜったい腐女子狙い。
もうね、途中途中ではさまれるサービスシーンといい、初回限定サマミヤアカザさん描きおろしマンガといいもうあざといくらいです。
だって、描きおろしマンガに
「※注意 これは身体を保つための吸血行為です」とか書かれてるんですよ?
新キャラのネウマはネクロフィリア――でしたっけ?死体愛好者のようなんです。
「ぼうやのその白い肌が、さらに蒼白く、そして冷たくなってくれれば(中略)死体になったら一日中愛でていられるけどね!」などといわれて本気で狙われてるっぽいし。
男嫌いのフーガにも
「お前が女なら、今この場で押し倒してやったのに。何故男に生まれた?」とか言わせちゃってますからね。
サブナクとレント相手でも妄想の余地はかなりある感じです。
本当にすごいです。
聖騎士たちの末裔であるとされていたレガートとスラー。
しかし、真実は違っていました。彼らの先祖が倒し封印したのは大悪魔・サブナクではなく「魔物・サブナク」。
サブナクの身体の一部を取り込んだ魔物を封印していたんです。その伝説を教会が信仰の対象とするために脚色したというのが正確なところだったよう。
ただし、レガートにかかった「使命」なる呪は本当のもので。「瑠璃の一族」の血を浴びることで「使命」は達成されると。
つまりはレガートが瑠璃の一族の末裔であるイトの血を浴びることで呪いから解放されるってことですね。ただし、聖職者が人を殺してしまえば法力が落ちるため、戦士であるスラーがレガートのかわりにイトを殺そうとしたわけですね。
しかし、スラーは「サブナク」に操られていたわけですから、自身の封印を解くために必要である瑠璃の一族を殺すわけありませんよね。
どうにかこうにか魔物サブナクを倒し、左腕(肩から掌)までを手に入れます。
そして、この学園での任務はイトとレントの試験も兼ねていたものだったらしく。
イトは中級祓魔師に、レントはフロムヘブンの仲間入りをします。
任務が終わり、イトたちは学園を去るわけですが、そのときのレガートとスラー、イトとの会話が良かったです。
わたし、こういう従者が主人をからかう感じのやりとりって好きなんですよ。
いつの日か、彼らもフロムヘブンとして再登場してくれるといいな。
今回もまた様々な伏線が散りばめられています。
パルティータとフーガが「救えなかった人物」とは?それに二人が絶遠ごっこをしていた理由は何故?とか。
ネウマなんか謎だらけですからね。気になります。
そしてサブナクの身体の封印を解いた謎の人物は誰なのか……。
気になりますね。
今度の舞台は船。サブナクの身体が盗まれて船上オークションに出品されてしまうようです。
次巻の発売は来年3月頭。楽しみです。
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