怪物王女 12/光永康則
幾歳の血脈。
闇に棲む異形の存在、怪物。
その全てを統べる追うの後継者の一人である姫は、王位争いの最中にある。
姫の血を受け、半不死身を得た少年・ヒロは、姫と運命を共にする決意をする。
謎の知的生命体、猟奇殺人の脅威、そして血を分けた兄弟による策略。
姫と血のセンチの戦いに暮れる日々は明ける事をしらない。
昨日、紹介できなかった1冊です。
読む時間もそうですが、感想書く時間も足りなくなってきました。
基本、30分から1時間かかるんですが、中々厳しいです。
【第52話 八岐王女】
【第53話 渦巻王女】
【第54話 猟奇王女】
【第55話 続・廃屋王女】
が収録されています。
52話は
前巻の続きですし、 55話はその名の通り
10巻に収録されている
【廃屋王女】の続きになります。
【八岐】で南久阿が仲間入りというか、姫の庇護下に入るというか。
屋敷側に立てた祠に移り住むことになります。
私、この話のことすっかり忘れていました。
南久阿の祠の存在は知っていたんですが、なんでそこにあるのかとか、いつからあるのかとかはすっかりさっぱり覚えてませんでした(笑)
購入当時にさらっと読んで以来だったりするので結構覚えてないもんですね……。
【渦巻】は、結局なんだったんだろう、って感じ。
意思のある台風みたいなものが登場してるんですが、意思疎通は出来てないわけで。
うーん、よくわからない。
正直、本筋の物語より脇道の話の方が気になるな。
6巻に収録されている怪物刑務所編で登場したもぐらみたいな怪物・ラッドが再登場しているんですが、この時にヒロが9年後の姫のための地下の抜け穴を掘り進めてる最中であることが描かれていますね。
【猟奇】も同じく怪物刑務所編で登場した人狼の女・アイダが登場しています。
アイダの出所祝いで訪れた島で、リザが行方不明になってしまいその犯人を探す話です。
この作品における猟奇殺人犯の正体は基本不明なまま倒されます。
まあ、307年もの間、一定の周期で事件を起こし続けることが出来る時点で人間ではないのは確かですけど。
うーん、リザといい令裡といい、種族としてのしがらみが辛いです。
リザは人狼(のハーフ)で、令裡は吸血鬼な訳ですが、人狼と吸血鬼は敵対関係にあるわけです。
しかしながら、この2人は姫のもとで、一緒に行動しているわけで。そのせいで色々と目をつけられてしまっているんですね。
だからといって、どちらかが姫のもとを去るとは考えにくいんで、このまま目をつけられ続けるんだろうなぁ。
【続・廃屋】は9年後の世界、ヒロの作った地下道から抜け出したあとの話です。
一種のパラレルワールドということなんでしょう。
そこで生き残っている王族はシャーウッドとシルヴィア王女のみ。
シャーウッドを守るために、姫はシルヴィア王女に戦いを挑みます。
この姫は倒されてしまうんですが、そのときシルヴィア王女のもとに人魚がいるんですね。
王族の中で1、2を争うまともな存在であるエミール王子の元にいた人魚がなぜシルヴィア王女のもとにいるのか……。
何かしら理由があるんだと思うんですが、あくまでこれは9年後のパラレルワールドの話。
いつか本編で触れられるかもしれませんが、この時点ではわかりませんね。
南久阿が気にしていましたが、血の戦士の本当の意味とは一体何なんでしょう。
単純に「王族を守るための不死身の戦士」というだけではないんでしょうが……。
本編は、姫のもとにエミール王子の部下で人狼のキザイアがやってきたところで次巻へ続きます。
キザイアのいう「火急の用」とは一体?
次巻を紹介するのはきっと来年になるかと思いますが、楽しみです。
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