[現代版]絵本 御伽草子 うらしま/日和聡子(絵/ヒグチユウコ)
海に出たまま帰らない兄の行方を追って、不思議な甕のなかへと迷い込んだ「わたし」。
謎の女に導かれ、たどり着いた竜宮城で待っていたのは――?
魔物たちが誘う、妖しくも魅惑にみちた異界への旅
人気作家の自由な想像力で、あの「おとぎ話」が新しい文学になった!美しい絵とともに贈る愛蔵版シリーズ
図書館で借りてきました。
一般書のコーナーにあったのですが、サイズが他と違い目についたので手にとりました。
絵本らしいのでカテゴリはこちらです。
わずか30ページほどの本当に短い本です。
その中には、原典である
御伽草子からの『浦島太郎』の転載もあります。
さらにいえば、タイトルが絵本となっているんですがイラストページも多いのでさらに短いです。
正直、原典込みで30分もあれば十分読み切れます。
浦島太郎をベースに、この作品では太郎の妹である「わたし」が主人公。
彼女が、兄を探し導かれるように見つけた甕の世界に迷い込むお話、というのがおおまかなストーリーでしょうか。
正直、ヒグチユウコさんのイラストがちょっと怖い。
ストーリーも妖しいというか、惑わされる感じなので怖さが倍増します。
原典の浦島太郎が私が知っていたの『浦島太郎』とだいぶ違って驚きました。
私が知っていたのはいじめられていた亀を助けて竜宮城へ、竜宮城で楽しくすごすものの帰り際に開けてはならないと渡された玉手箱をあけてしまいおじいさんになってしまう、というお話。
多分これが一番メジャーなストーリーだと思うんですが、原典だと乙姫さまって登場しないんですね!
正確にいうと、亀=女房=乙姫様の役割を果たしているといいましょうか。
そして、おじいさんになっておしまい、となる浦島太郎が、原典では鶴になり亀とともに神様になったとあるんです。
原典が文語体のため、なんとなくしか意味がわかっていない部分もあるんですが、それでも知っているものとだいぶ違っていて。
他のおとぎ話も違うんだろうか?とちょっと原典が気になってきました。
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