十十虫は夢を見る 2/幹本ヤエ
時は昭和4年。帝都東京の片隅にある喫茶『十十虫(てんとうむし)』には、“夢に現れ、必ず当たる『お告げ』をする少年”がいるというが――?
サボリ魔高校生・高月と怪力ウェイトレス・美和子が織り成す、昭和モダン・ファンタジー!
高月を狙う人物がやって来る!? 注目の第2弾!!
先日紹介した
十十虫は夢を見るの続編です。
さっそく読みました。
【第6回 真の実り】
【第7回 囚われのウェイトレス】
【第8回 夏の行方】
【第9回 ファントマ・ナイフ―初戀の君へ―(前編)】
【第10回 ファントマ・ナイフ―初戀の君へ―(後編)】
【短編 津吹さんのささやかな企み】
が収録されています。
作者あとがきによると、本当は6話と7話の間に1話あったらしいのですが、前後編のファントマ・ナイフを最後まで収録するために省いたんだとか。
その省かれた話が、3巻に収録されるのかは不明ですが、収録してくれるといいな。
前巻の引きの謎の男の正体はすぐに明かされています。
男の正体は<八研調査會>の津吹一雄。
<八研調査會>とは巨大財閥<八研>が設立した組織で、警護から失せ物探しまでなんでもこなす『ちょっとゴォジャスななんでも屋』ってことらしいです。
警察ではなかったんですね(苦笑)
津吹は、自身の見た夢に登場する高月が現実世界でもどの程度役に立つか見に来たってわけです。
その時にまともに事件を解決しなければ、興味をもたれることもなかっただろうから、こうも登場しなかったんじゃないかな。
前述の通り、1話省かれてしまったがためにこの巻に収録されている話に、全て登場しているってことになってしまったよう。
なんだろう、この人。仕事よりも自分の楽しみを優先しそうで、他人を巻き込むことに躊躇いがなさそうというか。
嫌いじゃないけど、高月から見たら信用ならない人ですよね。
あ、津吹の同僚も登場してます。伊藤百彌、通称モモだそうです。
この人、まじめっぽいので、きっと普段から振り回されているんだろうなぁ。…ご苦労さまです。
今回、高月と美和子の恋はあまり進展していません。
いや、したのかな?とりあえず母親には好意的に受け入れられていますが。
最大の難関であろう柔道家の父親はどうなんだろうなぁ…。
美和子ちゃんは一人娘。大変そうです(笑)
3巻の発売はまだ先でしょうが、楽しみです。
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