よろず屋東海道本舗 8/冴凪亮
インターネットで評判の何でも屋を開く志摩&香のコンビ。舞の証言から、志摩の両親が亡くなった事故現場に香と謎の男がいたことがわかり動揺する志摩! だが香の記憶はもうひとつの人格『キョウ』によって封印され、男も…!? 次々と2人を見舞う試練、目が離せない第8巻!!
小説読もうとして、数ページ読んで諦めました。
どうして土曜午後ってこんなに眠いの……orz
【人間という名の凶器 ―よろず屋東海道本舗・20―】
【君のとなり ―よろず屋東海道本舗・21―】
【太陽と月 ―よろず屋東海道本舗・特別ファイル―】
が収録されています。
【人間という名の凶器】は完璧
前巻の続きですね。
志摩家の火災現場にいた謎のドレッド男の正体だとかもようやく明かされます。
この作品、一番の盛り上がりポイントということもあり、ある程度は覚えていました。
ドレッド男の正体だとかは覚えていましたが、最後に香ちゃんと心中紛いなことをしようとしてたのは忘れてました。
タバコを出してきた時点でちょっと思い出しましたけど。
個人的にちょっと納得がいかないんですけど、どうして上条海都こと但馬灰人は志摩一家を殺害しようとしたのでしょう。
普通であれば動機となるのは、志摩さんのお父さんが但馬の父親を結果的に殺していることでしょう。
志摩さんのお父さんは警察官で、但馬の父親は銃を使って強盗傷害事件を起こし、逃走時に発砲しようとしていた。だから志摩さんのお父さんが撃った。その傷が原因で逮捕から3日後死亡した、と。
だから単純にその復讐なのかと思ったんですが、そうではないと但馬は明言しているんです。
事件の際、一人生き残った志摩さんは当時の甚大な精神的ダメージを受けていました。
殺す価値もないと放置されていたわけですが、精神的に落ち着いて、香ちゃんとであって、よく笑うようになって。
それが気に入らなくて但馬は手を出してきたってことのようなんですが、元々但馬が志摩家を一家皆殺しにしようとした理由がなぁ。
なんか腑に落ちない。
志摩さんと香ちゃんを引き剥がそうとしたのは嫉妬とかそういうのっぽいんですけどね。
但馬は死に、香ちゃんは刺されたこともあり病院に運ばれました。
目を覚ました駿河香の中に「香ちゃん」の存在はいなくなっていました。
ってところで次話へ続きます。
【君のとなり】は、香ちゃんが父親に向き合う話。
病院から「家に行ってきます」のメモを残し駿河香がいなくなってしまいました。
静の口から香ちゃんと父親の話が語られます。
父親・響は、香ちゃんの存在を無視していました。姉である静にクリスマスプレゼントを用意しても香ちゃんの分は用意しないといった態度をとっていたんだとか。
いわゆるネグレクトってやつになるんでしょうね。
親代わりとなって香を育てたのは静と祖母だったようですが、祖母が他界、静が高校進学のため家を出ることになってしまい、元々いいとはいえない響と香ちゃんの関係はさらに悪化します。
副人格である「キョウ」が生まれる素地は元々あったのでしょう。しかしその引き金は作中何度か仄めかされていた「首を絞められる」ということ。
香は父に殺されそうになって、それから逃げるためにキョウを作り上げたってことなんですね。
それを知った静が香を響のもとから引き剥がし、モデルをはじめるようになったと。
長い長い年月をかけて、親子として向き合うことが出来た響と香。
それをきっかけに、キョウと香は統合し――日常に戻ってくることが出来た、と。
ちょっと寂しい感じもしますが、舞やAPPも一緒になってワイワイやっている様を見ると本当に良かったね、といいたくなりました。
最後は
【太陽と月】。
モデルデビュー当時の香ちゃんとマネージャーのユキノブさんの話です。
なんというか、静の旦那であり、事務所社長でもある天空(かみたか)さんがすっごい気になる。
この人、最初からキョウと香ちゃんの性質をきちんと理解していた唯一の存在といってかまわないと思うんですが、本編には名前以外一切出てこないんですよ。
ようやく登場か!ってのと、えそれだけ?ってのと半々くらい。
達也くんも結構好き。
気になる子いじめちゃうとかもう典型的な小学生男子じゃないですか。
大きくなっても一緒に仕事してるとかなんかいいですね。
天空さんとか達也くんって登場するのここだけ(のはず)なのがちょっと残念。
志摩さんと絡んだらすごく楽しそうなのになぁ。
この作品も残り少なくなってきました。
全9巻+特別編なので実質あと2冊かぁ。9巻はあんまり好きじゃないんですけど、近いうちに紹介してしまおうと思います。
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