鏡のなかの迷宮 水の女王/カイ・マイヤー(訳/遠山明子)
鏡工房の弟子となったメルレとジュニパ。
小さな偶然が重なりあったとき、ふたりの運命は思いもかけない方向へと転がりはじめる。
魅惑の水上都市ヴェネチアをめぐってくりひろげられる華麗なるダークファンタジー第1部
少女の孤独な戦いが今はじまる…!
人魚の棲む水の都ヴェネチア。
かつては栄華をきわめたこの街も、エジプト軍に包囲されて、はや30年。
「水の女王」の不思議な力でなんとか自治を守っていたが、地獄の使者の到来をきっかけに、保たれてきた均衡がゆらぎはじめる。
魅惑の水上都市を手にいれるのは、だれなのか?
そして、いったい「水の女王」とは……?
図書館から借りてきました。
全3部作の1巻です。
七つの封印の
カイ・マイヤーさんの作品です。
前回読んだ七つの封印が結構ひどいものだったんですが、それが作者の書きっぷりのせいなのか、翻訳者のせいなのかを確認する意味も込めてこちらも借りてみました。
読んでみた感想としては微妙?
面白くなりそうな伏線というか設定は多々あるけれど、1巻ということもあってまだ序章でしかないんですよね。
なので、読んでいる途中で物語に入り込みきれなくて。
途中うとうとすることが何度か。基本、私小説は一気読みする派なんで、途中で寝てしまうってことはあまり……って認識だったりします。
まあ、1巻ですからね。最後まで読めばまた印象変わるかもしれません。
舞台は架空の19世紀末のヴェネチア。
人魚やガーゴイルめいた石で出来たライオンが普通に登場するファンタジーです。
まあ、人魚といっても想像よりは怖いです。
主人公は14歳の女の子・メルレと13歳の盲目の少女・ジュニパがアーチンボルトの鏡工房に弟子入りするところからはじまります。
どちらも孤児院育ちでジュニパはアーチンボルトの手によって、両目を鏡に変えられて視力を得るわけですが、正直その光景を想像すると異様すぎて怖いです。
あとは2人の少女が弟子入りすることんあった鏡工房のライバル・織物工房の弟子の少年・ゼラフィンもまた登場しそうですね。
そして、メルレを冒険?へと巻き込んだ存在「水の女王」は本当に謎。
元々はヴェネチアを守っていたようなんですが、今回メルレの体に宿って脱出してしまったので、ヴェネチアは守護を失ったことらしいです。
表紙中央のライオンはフェルミトラクス。
人語を解し話すことの出来る黒曜石の羽のあるライオンです。
もうなんていうか、すごいですよね。
1巻はフェルミトラクスの背に乗り、ヴェネチアを脱出したというところで終了。
メルレの戦いはまだはじまったばかり。
今度また続きを借りてきたいと思います。
[1回]
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