暗い宿/有栖川有栖
廃業が決まった取り壊し直前の民宿、南の島の極楽めいたリゾートホテル、冬の温泉旅館、東京都心の豪華なシティホテル……。様々な<宿>で起こる難解な事件に、臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖が挑む、本格ミステリ作品集!
今年初の小説の感想です。
これは図書館で借りた作品です。
地元の本屋で有栖川さんの作品がまともにおいていないので、古本屋に行く度に探すのですが、これはまだ見たことないです。
そのうち見つかるといいなー。
『暗い宿』
アリスが訪れた取り壊し直前の民宿。そこで人骨が見つかる話。
まさに「死人に口なし」な話だな、と。
アリスに対する女将さんがそれなりにいい人だったので、ちょっと残念ではありました。
作中でも語られていましたが、病人――アリスに情けをかけなければ、火村先生が出張ってくることもなく、真相は闇に葬られていたでしょうに。
『ホテル・ラフレシア』
ミステリーイベントに招待されたアリス(と担当・片桐さんと火村先生)が出会った夫婦の悲しい話。
最後がなんともいえない悲しい感じでした。
ミステリーイベント自体はそれなりに楽しかったので、その落差がちょっと。
火村先生に本を書かせようと画策する片桐さんですが、アリスも言ってましたが、無理だろうなぁ……。
『異形の客』
アリスが訪れた旅館に逗留していた謎の人物とその人物の部屋で死んでいた男の話。
途中でなんとなく気づきました。
まあ、登場人物の少なさとアリバイを考えていけば「きっとそうなんだろうな」程度でしたが。
火村先生の「自首するんじゃないよ」は深いセリフだと思います。
『201号の災厄』
火村先生が泊まったホテルで災難に巻き込まれる話。
この本、再読なのですが、この話だけ覚えていました。
アリスが出てくる記憶は全くなかったのですが、物語冒頭に登場してたのですね。
なんというか、アリスならともかく、火村先生が部屋を間違えるってこともそうですが、本当に災難だったなぁ、と。
ラストの種明かしはけっこう好きです。
火村先生頭いいなぁーと思うと同時にひねくれてるなぁとも思ってしまいましたが(笑)
去年1年通して170冊の小説を読みました。
今年は200冊くらい読めたらいいなーと思ってます。
まずは1冊。頑張ります。
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