臨床犯罪学者・火 村英生の推理 密室の研究/有栖川有栖
推理作家の有栖川有栖と、クールな天才犯罪学者・火村英生。学生時代からの盟友である彼らには、常に難事件が寄ってくる。たとえば、人を招く魔性の多軌で起きた殺人事 件。死の滝目指して突き進む足跡に隠された真実とは……(「人喰いの滝」)。ほか今世紀最高に冴えてる名探偵・火村英生が、怖くて華麗、切なくて美しい、ミステリーの華「密室」を解き明 かす! 著者・有栖川有栖厳選、名作がコラボした、奇跡の密室アンソロジー!!
発売当時に購入していたんですけど、いろいろあって読むのがこんなに遅くなってしまいました。
【第1話 人喰いの滝】
【第2話 蝶々がはばたく】
【第3話 壺中庵殺人事件】
【第4話 雪華楼殺人事件】
【第5話 シャイロックの密室】
【第6話 あるいは四風荘殺人事件】
が収録されています。
前回までは再版というか新装版めいたものだったんですが、今回はちょっと趣きが違います。
あらすじにもあるとおり、密室アンソロジーといいましょうか。
過去に発表した火村シリーズの短編の中から密室ものを作者自身が厳選した1冊となっています。
元々、
【人喰い】と
【蝶々】は「
ブラジル蝶の謎」に、
【壺中庵】と
【雪華楼】は「
絶叫城殺人事件」に、
【シャイロック】は「
スイス時計の謎」に、
【四風荘】は「
火村英生に捧げる犯罪」に収録されていました。
実は全作読んだことありました。
「火村英生に捧げる犯罪」だけはこのブログで紹介してませんが、図書館で借りてハードカバー版を読んだ記憶があります。
ちょっと時期は定かじゃありませんが多分ブログ開設前に読んだんでしょうね。
正直、
【雪華楼】は後味が悪いなぁ、と。
未失の故意とはまたちょっと違いますが、悪意があったわけじゃないので、不幸な事故だったんでしょうが……。
読んでみて自分でもちょっと驚きましたが、以外と覚えているもんですね。
密室モノの肝でもあるトリックですが、
【雪華楼】と
【四風荘】以外は覚えていました。
まあ、その2編もトリックこそ覚えていませんでしたが、展開はだいたい覚えてましたけど。
それでそれなりに楽しめました。 このシリーズは事件自体もそうですが、火村先生とアリスの会話を楽しむってのもありですからね。
次巻については不明ですが、この感じだとまた別のテーマのアンソロジーが発売されそうですね。
密室の次はなんだろう?
暗号とか時刻表とかでしょうか。
でも時刻表ものって火村シリーズではあんまりないような……。
何が来るかは不明ですが楽しみです。
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