さくら聖・咲く 佐倉聖の事件簿2/畠中恵
シューカツの真っただ中、"オトナ"達の無理難題をスッキリ解決!
ただし、自分の就職先について決断できずにいる大学三年生
畠中ワールド唯一の現代ミステリーシリーズ『アコギなのか、リッパなのか』待望の続編!
中学生の弟・択を養うため、元大物政治家・大堂剛の事務所で事務員として働く聖は大学三年生。大堂のコネを使わずに、就職活動に励む日々を送っている。
大堂門下の議員達が持ち込んだ難問珍問を鮮やかに解決してきた手腕で、大企業の面接中、閉じ込められた社員"救出"に一役買ったり、加納代議士のストーカー騒ぎ、候補者の当落を予想する"神"の正体捜し等の謎を次々に解明。一方で、インターンシップ先をなぜだか二ヶ月で首になったりと、就職戦線は波乱含み。そんな聖のもとに、エントリーしていない五つの会社から 「内定」通知が舞い込んで……聖の前に広がるのは、どんな未来なのか――!?
発売当初からめちゃくちゃ読みたかったこの作品。
ようやく図書館で借りてきました。
あらすじにもある通りずいぶん前に読んだ
アコギなのか、リッパなのかの続編になります。
スカイエマさんの絵も好きなのでちょっとうれしい。
【序章 プレエントリー】
【エントリーの一 ナイショ ナイショ】
【エントリーの二 羊羹こわい】
【エントリーの三 聖、シューカツ中】
【エントリーの四 神、降臨】
【エントリーの五 電信柱は友か】
【終章 さくら咲く】
が収録されています。
このシリーズもっと早く続編が発売されていてもよかったんじゃないかと思っていたのですが、巻末の初出一覧を見て納得しました。
月刊ジェイ・ノベルなる雑誌?が初出なんですが、その掲載年がなんと年1回なんです。
毎年1月号に掲載されていたようです。5編で5年ですもんねぇ。
そりゃ、こんなに遅くなったわけです。
1巻同様、序章と終章はつながっています。
時間軸としてはエントリー1~5→序章→終章ってところですね。
おもしろかったです。
聖って器用貧乏というか、なんでもできる印象が強いです。
なんでもできるんだけど、まだ20歳そこそこの青年でもあるわけで。
しっかりしているんだけれど、さらに悩みながら成長していく様が描かれています。
相変わらず、議員たちと聖の掛け合いが楽しい。
ぽんぽんと交わされていく様は、どちらが買ってもおもしろいですね。
どうにかして政治の世界とは関係のない会社に就職しようとする聖ですが、どう足掻いても無理じゃないかなぁと思って読んでましたが、実際その通りでしたね。
聖は、このままみんなに頼られながら可愛がられながら過ごしていくんだろうなぁ。
親父さんからの仕送りも再開して経済的に余裕のできた佐倉家ですが、あの親父さんだからいつ仕送りが途絶えても不思議じゃなかったり。
まあ、聖のことだから蓄えがあるだろうからすぐに危機に陥ることはないでしょうけどね。
このシリーズ、3巻を楽しみにしています。
が、さすがにまた5年かかるってことはやめてほしいなぁと思います(笑)
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