江戸の茶碗 まっくら長屋騒動記/中島要
時代小説界期待の新星が描く、笑って泣ける人情噺!
贋茶道具事件、夜の雪隠(せっちん)に出る"鬼"、吉原(なか)通いがやめられない若旦那の縁談……
頼みの綱は赤目勘兵衛、貧乏長屋で一番の怠け者だった!
飲んだくれ"先生"、獅子奮迅!
「ひゅんひゅんと気持ちよく伸びている著者の、元気な最新作!」
書評家・東えりかさんもイチ押し!
図書館から借りてきました。
児童書と時代物とミステリとYAと……とジャンルがバラバラすぎて自分でひいてしまいます(笑)
【江戸の茶碗】
【寝小便小僧】
【遺言】
【真眼】
【嫁入り問答】
【いじっぱり】
【男と女の間】
の7編が収録されています。
最後の
【男と女の間】は書き下ろしのSSですね。
まっくら長屋こと松蔵店にすむ先生こと赤目勘兵衛を中心に物語は進みます。
連作短編なんですが、先生視点の話は1つもありません。
それなりにおもしろかったです。
笑いあり、涙ありってほどじゃなかったですけど。
まあ、帯の内容なんて話半分でちょうどいいので「こんなもんかな」って感じ。
比較的読みやすいです。
語り手が毎回変わるので、ちょっとびっくりしてしまいました。
【江戸の茶碗】のお初視点で進むのなと思ったのですが。
すべて定吉視点でもおもしろかったかな?と思いました。
定吉は頭のいい少年なので、探偵助手みたいな感じでもよかったなぁ、と。
【真眼】で「料理屋あたりで女に惚れ、その性根を見定めるために」云々という台詞があるんです。
これが伏線になっていて先生もそのために貧乏長屋で暮らしているのかなぁ、と思ったんですが、違いましたね。
まあ、最終的にはそれに近い感じがありますけど。
先生と定吉のお母さん・お今さんはそう遠くない未来、一緒になるんだろうなぁ。
この作品ではまだ認める気のない定吉でしたが、もうちょっとしたら2人の仲を認めてむしろ「さっさとくっつけばいいのに」って愚痴をこぼすようになるんだろうなぁと。
タイトルからして続きそうな感じです。
もし、続編が図書館で購入されるようなことがあれば借りてきたいと思います。
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