灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパークⅥ/石田衣良
池袋は安全で清潔なネバーランドってわけじゃない。盗撮画像を売りさばく小学5年生が、マコトとにSOSを発してきた。“まだ人を殺してない人殺し”マッドドック相手にマコトの打つ手は? 街のトラブルシューターの面目躍如た表題作など4編を収録したIWGPシリーズ第6段。着実に、忍耐強く、賢くあれ!
解説・吉田伸子
久しぶりのIWGPシリーズです。
前巻を読んだのが11月ですから結構あいてましたね。
けどこのペースで読んでいたらもうすぐ追いついちゃうなあ。
『灰色のピーターパン』
盗撮画像を売りさばく小学生とマッドドックの話。
表題作です。
マッドドックこと丸岡のいっちゃってる感じが怖い。
ネットが発達したこの時代、小学生でもビジネスできるんですよね……。
ちょっとすごいと思いました。
作中で、「まだ会社を作れない」みたいこと言ってたんですが、小学生社長っていつだったかニュースになった気がするのですが、気のせいだったかな?
『野獣とリユニオン』
路上強盗の被害者と加害者の話。
田舎ならともかく池袋という大きな街で被害者と加害者が遭遇することってそんなにないと思うのですが、そこ突っ込んだら話にならないのでそこは置いときます。
影の加害者(加害者をいじめていた4人組)ですが、もう少しこらしめてやってもよかったんじゃないかなーとか想いました。
お兄さんのいい人っぷりにびっくり。
マコトもかなり優しい印象ですが、このお兄さんの方がすごい。
『駅前無認可ガーデン』
保育士とロリコンの話。
今回は先代キングの依頼。
無認可保育所というと、柴田よしきさんの花咲さんでしたっけ?それを思い出してしまいました。
「今の仮面ライダーはラッパやギターや太鼓が武器」とのことなんですが、響鬼ですよね。
懐かしい。平成ライダーはギリギリ響鬼までしかわかりません。
響鬼の時代に書かれたものなのかー、と微妙に時代を感じてしまいました。
『池袋フェニックス計画』
ホストにはまって転落していった少女を助ける話。
1つの依頼がいろいろと絡まって、フェニックス計画の有様まで変えてしまう話。
おもしろかったです。
こういう様々な事件が絡まって、最後には全部解決してしまうって話結構好きです。
今巻はタカシもサルも礼にいも吉岡刑事も登場するある意味オールスターだったので、非常に楽しかったです。
マコトの名もかなり知れ渡っているもよう。
それっていろいろと不都合も多そうなんですが、マコトならこれからも男のメモリーばっかり増やしつつなんとかしてくれそうです。
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