続・満月を忘れるな!/風野潮
失踪した父さんの行方を追って、調査を続ける敏。
インターネットの掲示板に書き込まれたメッセージから、敏たち一行は琵琶湖へと向かった。
湖に浮かぶ島のどこかに、猫人の謎を解く鍵が隠されているはずなのだが……。
以前、紹介した
満月を忘れるな!の続編。
まあ名前からして『続』なのでわかりやすいですね。
前巻は主人公の敏が猫から戻れなくなってしまい、いかにして猫から人へ戻るかが問題でした。
今巻は8年前に、敏同様、人に戻れなくなってしまい、元に戻る方法を探して行方不明になってしまった父親を探します。
あれ、行方不明とかって7年で死亡したとみなされるんじゃなかったでしたっけ?
ああいうのって親告制なのかな?よくわかりません。
今回、敏はほぼ人間として過ごします。
猫になるのはほんのちょっと。
クラブ活動を隠れ蓑として猫人についてを探し、合宿という名目で、琵琶湖までいって、とある島に猫人の手がかりを見つけて……。
といった感じ。
正直、微妙でした。
敏の叫びとかはすごく考えさせられましたけど、それ以外はなぁ……。
なんていったらいいのかな、巫女を継ぐ儀式が云々とかあるんです。
1人しかいない若い娘・月ちゃんに誓いをたてさせて、純潔を守らせるとかそういう時代錯誤なもの。
それを敏たちが儀式をやめさせようと、島にいる見た目美少女な少年ユキと駆け落ちをすすめたりするんです。
確かに敏たちの考えもわからなくもないですよ。敏の一族が今まで外の世界で生きてきたことから巫女のいない生活というのも無理ではないのでしょう。
でもそういうことをよそ者が推し進めたら後から何か問題が起きたときに「やっぱりあのときああしていれば」みたいなことになるんじゃないのかなーとか、どうでもいいこと考えていました。
あとはそうですね。
上野さんの存在って意味あったんですか?
まひろは物語の展開上、なくてはならない存在でしたよね。
杉本くんもオカルトめいたことの専門家を無理なく引き合わせるために必要だったといえるでしょう。
じゃあ、上野さんは?
別に上野さんの存在がなくても、敏はまひろへの思いを自覚できたんじゃないかなー、と。
最後に示された猫人を世間一般へ認知させるための方法。
正直、無理だろと思いました。
物語は物語でしかないと思うのです。
どれだけ真に迫るように書かれようとも、読者が物語にひきこまれようとも、物語と現実の境界は非常に大きいものではないかと。
って、そんなにマジメに語ることではないですね(笑)
これで図書館にある風野潮さんの作品は終わりかな?
あ、そういや
いとしのドリーもあったような。でもあれをもう一度借りようとはなかなか思えないかも。
いつの日か
ビート・キッズ2が入荷したら借りてこようと思います。
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