忍者ブログ

(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【小説】六塚 光」の記事一覧

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

レンズと悪魔 6 魔神応報

レンズと悪魔〈6〉魔神応報 (角川スニーカー文庫)レンズと悪魔 6 魔神応報/六塚光
八人の参加者が、魔神と契約して戦う八眼争覇(ディアボリックパーティ)。その参加者の一人であるバルビーヨに敗れ、地下迷宮へ潜伏するはめになったエルバたち。バルビーヨの野望――それは、恐るべき悪魔、《しろがねの悪竜》の復活だった。博物館の奪回、そして悪竜の復活を阻止すべく、反攻の機械をうかがうエルバたち。だが、悪竜復活の鍵となる竜人のエイジは、卑劣な罠によってバルビーヨの手中に落ちてしまう――。戦い熾烈をきわめる第6幕!


前巻、前々巻あたりから敵として登場していたバルビーヨと<獄炎の魔神>ネア・ネアとの決着がつきます。
今見てみたら、ネアの登場は3巻のこと。
途中で短編集を挟んでいるとはいえ、大分時間がかかりましたね。


決着をつけるまでに時間がかかった理由ってのは多分、バルビーヨが自身の力と称して権力を使ったからだと思うんですよね。

税騎士やら、軍警察やらそういう八眼争覇に関係のない人物たちが登場しなければ、ここまで面倒なことにはならなかったんじゃないかな。


あらすじにもあるとおり、バルビーヨは《しろがねの悪竜》の復活を望んでいたんです。
《しろがねの悪竜》を復活させることにより、ゴロツキや無法者だとかがはびこっている東番外地を一掃させてしまいたかったのです。
そのために、《しろがねの悪竜》の唯一の寄代たるエイジをおびき寄せようとするわけです。

エイジが優しい青年であったがために、研究所にいた仲間たちを助けにいった彼にされた仕打ちというのがすごい悲しかったです。

彼らの言い分もわからなくもないんですが、バルビーヨの性格からしてそんな約束守るとは思えないんですよ。実際、足蹴にしている様が描かれていて「ああやっぱりな」と。
彼らもエイジも本当に可哀相でした。


《しろがねの悪竜》は復活してしまいます。
そして、クラヴリーによると悪竜を止めるには寄代を殺すしかない、と。
婚約者であるカエデの手によって、というのは……。


読んでいてつらかったです。
そして、八眼争覇とはあまり関係ないように見えるものの元を辿ればこれも八眼争覇による災難の1つなのかな?
フィールディングさんの妹弟が殺害され、復讐に身を投じ落ちていく様がちょっと怖かったです。
いい人だっただけに余計そう思うんですよね。

しかも実行犯であるボンダーマンとスパーキンへ復讐を成し遂げるあと一歩というところで邪魔が入ってしまいますから。
フィールディングさんに感情移入してしまう側からすれば、すごく悔しい。


残る魔神は4体。
<氷結の魔神>ルナ・ルガ。<無形の魔神>ボル・ボル。<電光の魔神>マロ・マロ。
今回の出来事でカエデの願いであった「虐殺の犯人への復讐」は果たされたことになり、対立する必要もないためエルバ、テッキ、カエデは同盟を結ぶことになります。
だから、実質残りの敵はあと1体。

<闇照の魔神>ヤミ・ヤタ。
エルバの父・チェビアトを殺した魔神と契約者です。

過去の優勝者たちも集合しはじめていますから、これからまた一波乱あるんでしょうね。

瀕死のエイジの口からサクラの兄・シローについて語られていますが、これちょっと違和感があるんですよね。
エイジが、《しろがねの悪竜》に引き寄せられるときにみせられた幻。
そこに登場したシローに対しての態度にちょっと不信感というか、違和感というか。
シローに対してのみ怒りをあらわにしているわけですが、いったい何があったのでしょうか。

わざわざ書いてるってことは何かあるんだと思うのですが……。
これから先語られることを楽しみにしたいと思います。

にほんブログ村 小説ブログ 小説読書感想へ ブログ王 ブログランキング

拍手[0回]

レンズと悪魔 5 魔神陥落

レンズと悪魔〈5〉魔神陥落 (角川スニーカー文庫)レンズと悪魔 5 魔神陥落/六塚光
八柱の魔神と、その契約者たちが繰り広げる終わり無き闘争――八眼争覇(ディアボリックパーティー)。魔神ルナを相棒として戦うエルバは、何者かに襲われていた青年、エイジを助ける。サクラと同じ一族だという彼をバベルハイズ博物館に匿うエルバたち。一方、魔神ネアの契約者、バルビーヨがその活動を本格化させる。その目的は、博物館に眠る一枚の円盤だった。そしてその円盤には、エイジの存在が大きく関わっていた――!! 希望と野望が錯綜する第5幕!


結構久しぶりな気がするレンズと悪魔です。
でも前回紹介したのは5月なので、それほどではないですね。


今回は7組目の敵が登場します。
<獄炎の魔神>ネア・ネアとそのパートナーのバルビーヨ。
バルビーヨは10年前のオーラン先住民虐殺を裏で操っていた人物。

3巻巻末ですでに仄めかされていたので、とうとうって感じですね。


バルビーヨは自身の持てる権力を遠慮なく使ってきます。
なので、バベルハイズ自然史博物館の申告にいちゃもんをつけてきて追徴金を払うように求めるんです。
その徴税に武力行使をして、「八眼争覇を降りれば」とか「エイジとしろがねの悪竜のレンズを渡したら」と取引というか脅しをかけてきます。

これ、ラノベですよね?
税金の話とかラノベでするような話じゃないような気がするのですが。
ラノベのメイン読者であろう中高生が申告がどうの、って内容をどれだけ理解できるのかなーとか思ってみたり。


今回の新キャラはオーラン先住民ばっかりですね。
税騎士と呼ばれる税金を取り立てる武力行使部隊。
クマ好きホタル・ヤジマ。
フォーク好きランコ・スーパーフォーク。
チキュウ空手の使い手ツバキ・ナカムラ。

そして、『しろがねの悪竜』の依代にされそうになっていたエイジ・タツミヤ。

ようやく地球の正体が明かされました。
この物語では人々はチキュウから移住してきたとのこと。
オーラン先住民は早くにこの星に根付き、幻肢逆流(ファントムペイン)をさけるために角を生やしただとか、角以上の効果を求め、さらなる異形化――人を竜に変える実験が行われていたのだとか。
その辺の説明がされています。
その実験は頓挫したものの、完全には失敗したわけではなく竜人と呼ばれる『竜の遺伝子をもつもの』が生まれ、竜化してしまうのだとか。
そして、その竜人にしか『しろがねの悪竜』を召喚することは出来ないようです。

うーん、ややこしくなってきた。
エイジの反応を見る限り、サクラの兄・シローにも何かしらあるっぽいですね。


バルビーヨ(というか税騎士か)の猛攻に耐え切れず、『しろがねの悪竜』の円盤と博物館は敵の手に落ちてしまいます。
が、辛くもクラヴリーに助けられ、クラヴリー&カエデたちと「オーラン虐殺事件の真犯人を倒す」という点で利害が一致し、手を組むことに……。
ってところで次巻へ。
随分とまあ引っ張るなぁ。
でももう7組目の魔神たちだと考えるとそうでもないのかもしれませんね。

巻頭でエルバたちと接触した、墓守の2人が物語にどのように絡んでくるのかも楽しみです。
魔神のこと知ってたし、過去の参加者とかなのかな、と思ったり。
楽しみです。

にほんブログ村 小説ブログ 小説読書感想へ ブログ王 ブログランキング

拍手[0回]

レンズと悪魔 4 魔神幻世

レンズと悪魔〈4〉魔神幻世 (角川スニーカー文庫)レンズと悪魔 4 魔神幻世/六塚光
八眼争覇(ディアボリックパーティ)。それは8組の魔神と契約者たちが繰り広げる殺し合いだ。無形の魔神(ボル・ボル)の契約者・テッキとともに戦う氷結の魔神(ルナ・ルガ)の契約者・エルバ。2人はかつての八眼争覇の敗者・クラエスと出会う。彼は獄炎の魔神(ネア・ネア)との戦いに敗れ、両目の視力と記憶を失っていた。勝者になれば魔王があらゆる望みを叶えてくれるという八眼争覇が、敗者に強いるものとは!? 絡み合う想いが、新たなる戦いを導く!! 無限ソードオペラ待望の第4幕!!


けっこう久しぶりのレンズと悪魔です。
正直な話、主要キャラならともかく、さっさと退場してしまった魔神の名前とかあんまり覚えてなかったです。
どれだかわからない魔神の名前が出てきて自分で書いた過去の記事を読んで「あああれか」とかやってました。
あんまり間空けちゃだめですね。


今回はスニーカー文庫にありがちな短編集です。
雑誌スニーカーに掲載されたしたものに、日記的なものをつけて前書きとし、書き下ろし中編をのせて1冊としたものです。

『エルバ・ナイトロンドは豆を食らう』
『テッキと不愉快な仲間たち』
『敗北者たちの挽歌』

が収録されています。
あとがきによると豆と不愉快な、は1巻の後。敗北者は3巻の後の話とのこと。
物語的にはあまり進んでいません。
でも、この書き下ろしはエルバが前へ進むためにはなくてはならないものだったのでしょうね。


『エルバ・ナイトロンドは豆を食らう』
依頼を受けてマーレボルジュの下っ端に追われるお嬢さんを探す話。

依頼人が軍の円盤を横流ししていて、その商品をお嬢さんが持って家出してしまうというなんかタイミングが悪い話。
依頼人の話に含まれた無意識の嘘は予想できました。

依頼人を信頼させるためとはいえ、テッキたちが8段免許を取り出さなければもう少し違った言い方をしたんじゃないかなーとか思ってみたり。


『テッキと不愉快な仲間たち』
博物館に泥棒がはいる話。

数枚の円盤を盗られてしまうのですが、盗まれた円盤から犯人がわかります。
盗まれた円盤――サウンザンドサーベルタイガーを欲しがっていた元依頼人。
元依頼人宅にある円盤=博物館のものと確認したのち、博物館に侵入した泥棒から依頼人を辿っていきます。

おもしろかったです。
このシリーズ比較的シリアスなストーリー展開なので、たまにはこういう馬鹿馬鹿しい話があってもいいんじゃないでしょうか。
テッキの暴れっぷりがすごいです。


『敗北者たちの挽歌』
少女の無実を明らかにしてほしいとの依頼を受ける話。

なんですが、正直その依頼よりもそこで出会った人物とのやりとりに比重が傾けられています。
それというのもその人物・クラエスは前回の八眼争覇の参加者で敗者だったのです。

八眼争覇参加者に求められる代償だとか末路だとかそういうものを目の当たりにしてしまうのですね。
多分、エルバはそこまで考えていなかったのだろうと思います。

エルバはテッキと協力していたということもあって今まで上手く勝利を収め続けていましたからね。
前回の戦いではじめてファルナの怪我という代償を差し出した形になるのかな。
だから改めて、八眼争覇にかけるおもいだとかそういうものを再確認するための話だったのだと思います。

そういう意味では中々うまいな、と思いました。



あとがきにもありましたが、次巻こそ3巻で仄めかされていたネア&バルビーヨとの戦いになるよう。
楽しみです。

にほんブログ村 小説ブログ 小説読書感想へ ブログ王 ブログランキング

拍手[0回]

カレンダー

02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

ad


ランキング



ブログランキング・にほんブログ村へ

カテゴリー

バーコード

ブログ内検索

プロフィール

HN:
柊木かなめ
性別:
女性
職業:
北海道のド田舎に住む会社員
趣味:
読書
自己紹介:
隠れ腐女子・柊木かなめのだいたい感想ときたま日常。
腐った視点からの感想もあるので苦手な方はご注意してください。
ツイッターやってます

何かあればこちらから→お問い合わせ

※当ブログはamazonアソシエイト並びにGoogleアドセンスを利用しています。
詳しくはこちら

ブログ村ランキング

広告

マクロミルへ登録 忍者AdMax

アーカイブ

Copyright ©  -- (腐)的感想文 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]

PR