天才ピテカントロプス ジョーカーは天国(パラダイス)をめざす/日向章一郎
失踪した友人を探していた高校一年の望は、新宿の裏路地で、同じ歳の少年・猛と知り合った。やはり行方不明になったクラスメイトを捜しているという。彼らは失踪する直前に「 どうせ死ぬのに」という言葉を残していたのだが…。あやしい占い館で二人を出迎えた女の子(?)が、何か事情を知っているらしい。彼らは事件解決に乗り出した…! デコボコ三人組の青 春ミステリー。
これもまた図書館で借りてきました。
図書館にあるラノベってシリーズものが中途半端にしか揃っていないのばかりなので、ちょっと紹介しづらいんですよね。
だからシリーズ第1作で問題のないものを借りてきたのですが、読んでいて世紀末がどうのとか書かれていたのです。
どんだけ古い作品なんだろうと後付を確認してみたら、2001年の作品でした。
そんなに古い作品だったのか……。
でもまあ、創竜伝とか未だにレーベル変えて出版されてるけど、元は20年以上前の作品だしそんなに気にするものじゃないのかな。
物語は3人の男の子が行方不明になった友人を探して奔走するという話。
表紙に描かれているのがその3人なんですが、えっと時期としては高1の秋なのかな。
望はもう少し幼い感じでもいいんじゃないかな、と。
望のキャラがキャラだし、高1ならばもう少し小さくても、とか思ってました。
まあ、そこは対して問題じゃないんですけどね。
おもしろかったです。
あらすじには「事件解決に乗り出した」とありますが、読んだ印象としては巻き込まれたっていったほうがいいような気がしました。
男の子たちが友人を探す理由を「学校一の馬鹿になってしまうから」とか「家賃が払えないから」とかいろいろつけているのですが、結局は心配だったのだろうな、と。
そういう男の子同士の友情って結構好きなので、読んでいてちょっとうれしかったです。
友人を探すうちに偶然出会った望、猛、音次郎の3人。
お互いを疑ったりしながらもチームとして仲良くなっていくさまは読んでいて楽しかったです。
というか、猛は馬鹿なのか頭がいいのか、どっちなのか気になりました。
普段は本当に馬鹿なことしかしないのですが、時々鋭いこというんですよね。
多分、音次郎や望は考えすぎてしまうから気付けないことも猛はあんまり考えないから、ぽろりと鋭いことをいうんだろうなぁ。
というか、エピローグの出来事を見ると音次郎は馬鹿なんだなぁ、とか思ってました。
最後に明される倉田の目的というか思考がちょっと怖かったです。
確かに人というのはいつか死にます。
でもなぁ……。
“まどか様”についてはすぐに気付けました。
あれ漢字で書いていなかったのがヒントだったんだろうな。
だって、そういう事件って加害者の名前は伏せられても、被害者の名前は普通に報道されるはずだし。
思ったより楽しめました。
これシリーズもう1冊あったはずなので、それもそのうち借りてきて読みたいと思います。
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