強運の持ち主/瀬尾まいこ
元OLの占い師、ルイーズ吉田は大忙し!
「がんばって。きっといいことがあるわ」
呼んだら元気が出る、待望の新作。
表紙のかわいらしさに惹かれて図書館で借りてきました。
本当はもうちょっと黄色っぽい背景なんですが、この画像だと白にしか見えないですね。
ふだんこういう女性が主人公の恋愛が絡む作品って読まないので(少女向けラノベでも少年が主人公のものが多い……)、新鮮な気がしました。
4編収録されています。
小学生の少年が相談にやってくる
「ニベア」。
女子高生が男性を振り向かせたいと何度も相談にくる
「ファミリーセンター」。
おしまいが見える男子大学生が押し掛け助手になる
「おしまい予言」。
強運の持ち主である恋人に暗闇が迫っていることをしる
「強運の持ち主」。
どれも別冊文藝春秋に掲載されたものらしいです。
主人公であるルイーズ吉田こと吉田幸子はショッピングセンターの片隅で1人20分3000円の占いをしているんです。
で、その占いというのが半分インチキでして。
占いの本を持ち出してきて、姓名判断やら四柱推命やらを用いていたのは最初のうちだけ。
慣れてきたら直感で、客の話し方や容姿を見て判断、「正しい占いの答え」ではなく、「客に求められている答え」を告げるようになっていくのですね。
ぶっちゃけそれってどうなの?と思わなくもないんですが、占いなんて当たるも八卦、外れるも八卦ってのはありますからね。
そういや以前紹介した
不夜城のリリムの主人公も同じようなことしてたなぁ、と思い出しました。
内容的にそんなに重くなることもなく、さらりと読めてよかったです。
あらすじというか帯にある「読むと元気が出る」っていうのは確かにそうだなと思いました。
読後感はかなりさわやかです。
タイトルである「強運の持ち主」ことルイーズの彼氏・通彦の強運って「可もなく不可もなくな生活を送り続けることができる」とかそういうことなのかなぁとか思いました。
少なくても不幸になることはなさそうです。
ぶっちゃけ「おしまい予言」で登場した大学生・武田くんがもうちょっと絡んできて、アプローチとか仕掛けてくるのかな?と思っていたのですが、そういうわけじゃなかったですねー。
年齢的にはそうおかしくはないんですよね。
だって、ルイーズは短大卒で就職した会社を半年で退職、それから3年ってことですから23、4歳。
武田くんは大学4年生だから22歳くらい。
キャラクター的にけっこう好きだったので、けっこうあっさり退場してしまったのは残念でしたけど。
この瀬尾まいこさんの作品ってはじめて読んだんですけど、今度また別の作品も読んでみたいなと思いました。
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