絶対解答可能な理不尽すぎる謎/未須本有生
ワイン、バラ、熱帯魚etc・それぞれの専門知識を武器に、七人の素人探偵がともに日常の謎を解く!
ミステリー作家/映像作家/ワイン評論家/警察官僚/編集者/エンジニア/デザイナー
七人寄れば、解けない謎はない!
「状況証拠が犯人を作る?」
「わずかな記憶を頼りに、消えた熱帯魚を特定せよ」
「バラが溢れる庭園から、大御所作家の嗜好を見極める方法」
「酒に弱い女流作家を感涙させるスペシャルなワインセレクト」ほか
図書館で借りてきました。
はじめて読む作家さんです。
【小説家 高沢のりお氏の災難】
【映像作家 深川隆哉氏の誘因】
【公務員 園部芳明氏の困惑】
【評論家 鷺宮聡氏の選択】
【編集者 小野寺司郎氏の失策】
【デザイナー 倉崎修一氏の疑惑】
が収録されています。
連作短編というか、前作に登場した脇役にスポットが当たり、前作含め他の作品でメインを張ったキャラクターが登場するといった構成。
多分、一話だけ読んでも楽しめるけど全部まとめて読んだ方がわかりやすいかな、といった感じです。
素人探偵と銘打たれていますが、いうほど探偵感はないです。
日常のちょっとした疑問・難問をみんなでああでもないこうでもないと意見を持ちあって解決するといった感じとでもいえばいいでしょうか。
【公務員】(熱帯魚)、【編集者】(薔薇)の話は特にその傾向が強いかな。
事件に巻き込まれて~っていうのを想定したら拍子抜けかもしれません。
読み終えてツイッターでつぶやいたら作者さんにいいねされたんですが、どうもこの作品はすごく身内ネタっぽい。
帯にもミステリー評論家の方の言葉があって「登場する作家・高沢のりおって俺だよね!?」とかってあるんです。
さらにはツイッターには多くのバラの写真があり、和服を着ていてもまったく驚かないイメージのあるイラストレーターさんとのつながりが見え、元飛行機関連のお仕事をされていたような様子がプロフにあり。
作者が自分の経験をキャラクターに追体験させてり投影させること、モデルのあるキャラクターを使うのは全然ありだと思うけれど、それが全部に見えてしまってすごく微妙な気分になってしまいました。
なんかこれじゃない感がついて回るというか。
そこそこいいな、と思って読み終えただけになんだか……。
私が気にしすぎなのかもしれませんが、そういうのが気になる人は本だけで終わっておくべきかと。
こう考えるとツイッターというか、作者との距離が近いのも善し悪しだな、と感じてしまいました。
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