魂守記 ―頭蓋骨は秋空を見上げる―/渡瀬桂子
俺は風見恭一。魂守の血を引く高校生。けど俺は霊が苦手で、御守の守と静かに暮らしている――。同じクラスの佐倉初音と図書委員の仕事を終えたあと、俺は蛇坂を通って家に帰った。三年前殺人事件が起こった蛇坂を通ることは、教師の矢崎にかたく禁じられている。坂の途中で立ち止まっていると、ガードレールの下から助けを求める声が。俺は声に向かって手を伸ばすが…。ロマン大賞入選作!
図書館で借りた本です。
実は何度か借りて読んでます。結構好きな作品なんです。
今、あらためて見て気づいたんですけど、この本登場人物紹介ないんですね。
コバルトって基本的に1巻完結ものでも登場人物紹介があるってイメージがあったんですけど。
これ実はけっこう古い作品なので(2000年のもの)、そのせいかな?
主人公の少年・恭一は幽霊を導く一族の生き残り。
一族を守護する守(妖怪)と2人暮らし。
物語は恭一が骸骨を拾うところからはじまります。
初っ端で主人公の能力が明らかになっているとはいえ、びっくりな展開です。
恭一の能力がかなりきついものだな、と思いました。
魂(幽霊)が見えるってのはまあまだそこまでひどいものじゃないでしょう。
人の負の感情に引きずられてしまうってのもきついでしょうけど、まあまだいいでしょう。
でも、人の死期がわかるっての本当にきつい。
けど、その死期がわかったからこそ、佐倉ちゃんを助けられたんですけどね。
途中、恭一がたばこを吸うシーンがあったです。
あらすじで「高校生」ってありますから、もちろん未成年。
いいのかな?とちょっと首をかしげてしまいました。
確かにたばこ吸っていなくても物語の展開上そう問題はありません。
でも、「たばこを吸う行為」に持たせた意味がすごく大事なものなのであえて残したんだろうな、と。
中川くんがいい人かつ苦労人でけっこう好きでした。
物語途中まで、主人公が線を引いていたのでそういう性格だってわかってなかったんですけど、後半で「いい子だったんだなぁ」と。
恭一と中川くんと、佐倉ちゃんの3人で仲良くやっていってくれそうです。
最後の方で明らかになった守の性格に笑ってしまいました。
この主従関係いいなぁ。
主人公・恭一にとって魂守としての初仕事。
事件の内容としては結構悲しいものですが、好きな女の子の死期を変えることができたんですから。
明日は何が読めるかなー。もしかしたら小説読めないかも。
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