レンタルマギカ 魔法使いとクラスメイト/三田誠
水の都ヴェネツィア。情緒あふれるこの地を訪れたのは、もうひとりの<妖精眼(グラム・サイト)>を持つケルト魔術師・フィン。しかしゴンドラ乗りの少女とフィンの夢のようなひとときを1発の銃声が打ち破った。復讐に燃えるフィンは怨嗟の魔法で銃器を構える男達ごと街を火の海に変える。炎が水路を照らす時、フィンの前に立ちはだかったのは密教使いの隻蓮。遠い異国の地でケルト魔術のヤドリギの槍(ミストルティン)と密教の呪文が激突する。大人気異種魔法格闘戦!
えっと、この巻に収録されているのは「鬼の祭り」の前後に起こったことらしいです。
ちなみに今回の裏テーマは神隠しだとか。表のテーマは学校、かな?
『魔法使いと神隠し』
いつきたちのクラスメイトで委員長の功刀さんが依頼にくる話。
アニメの1話に持ってこられてる話ですね。
つい先日アニメを見たのですが、結構変わってましたね。
いつきが眼帯とってたし、みかんちゃんいたし。功刀さんの性格描写が違うし。
まあアニメはアニメで楽しむべきですね。
おじいさんがとても優しい人だったのだな、と。
ちゃんともしものことまで考えて“神隠し”の話までしていくのですから。
最後の穂波も可愛かったです(笑)
『魔法使いとヤマイ』
最初脳内で変換が出来なくて「?」となったのですが、読んでみて分かりました。
ヤマイ=病ですね。なんでわかんなかったんだろ。
実際には病というより、穂波の作った薬の影響に重きが置かれてますが。
まあ過労で倒れるまでになったから、あの薬を作ったのでしょうけど。
いつきに甘える穂波という珍しい図が見れる話です。
『魔法使いと終業式』
終業式の日に語られたいつきの過去の話。
語り部は保健室の養護教諭・苫小牧千鳥。
レンタルマギカは基本的に強い女性が多いのですが、この人もまた強い。
結構いろんな経験をされてるようです。
この人の考えがかっこいいです。
「女を守るのは男のつとめだが、有望な男の子をまもるのは女のつとめだ」
だそうです。かっこいい。
千鳥さんはいつきの親友・山田の姉なのですが、小さい山田は「姉」と呼んでいてそれは“あね”なのか“ねえ”なのか。
ちょっと気になりました。
先代アストラルの活躍が伺えます。
『魔法使いと水の都』
書き下ろし。この話、全く覚えてませんでした(爆)もう一人の妖精眼の持ち主、フィンが主役の話です。
あらすじはこの作品のことを書いているのですが、なんか違うんじゃ?と思ってしまいました。
あれだとフィンと少女の恋愛を描いたようにとれるし、フィンが凶弾に倒れた少女を愛していたかのように思えます。
けど、まったくそんなことないんですよね。
フィンはあくまでも少女の願いを歪んだ方法でかなえようとしただけ。
フィンには恋とか愛とかそんな感情はない。
正直、あのシュークリームに対する執着も誰かの願いの結果なんじゃないかと邪推してしまいます。
隻蓮さんがすごい。命と片眼を引き換えにしようとしたことも、イタリア語が堪能なことも、イタリア語を読唇術できることとかも。
その様を見て器用貧乏って言葉が浮かびました。
ガラの出番が多いな、と前々から思っていたのですがよく考えてみたら仕方のないことなんですよね。
現在明らかになっている<螺旋なる蛇(オピオン)>はガラとフィンのみ。
フィンを端役として出すには役不足でしょうから。
次巻はなんだろ…、ってもしかして次巻は吸血鬼?。
やっとオルトくん登場です。楽しみです。
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