都会(まち)のトム&ソーヤ 4 四重奏(カルテット)/はやみねかおる
内人と創也が幽霊屋敷でロケ開始!
ロケ先で仕組まれた頭脳集団(プランナ)の罠から逃げ切れるのか!?
同級生のピンチを救うため、マラソン大会で脱走計画を実行した創也と内人は、幽霊屋敷の謎を追って、さらなる冒険へ。
また、栗井栄太から新たな招待状がとどき、究極のゲーム制作競争にも新展開が……。
シリーズ第4作も、目がはなせない!
ちょっと久しぶりな気がする都会トムです。
3巻を紹介したのが7月ですから結構あきましたね。
冒頭のopeningがメタネタでちょっとびっくりしました。
今回の本編は
『大脱走 THE GREAT ESCAPE』と
『深窓の令嬢の真相』。
そして
『番外編 栗井栄太は夢をみる。』と
『おまけ 保育士への道 THE WAY OF THE “HOIKUSHI”』、さらにおまけ漫画も収録されています。
まずは
『大脱走 THE GREAT ESCAPE』。
マラソン大会を脱走する話です。
どこか抜けた映画好きの3人組と聞くと
虹北恭助シリーズを思い出します。
確かいましたよね?そんな店主たち。
3巻の卓也さんだとか
そして5人がいなくなるの教授の事件解決の方法だとかをみるとわかるのですがはやみねさんは子どもの夢にたいして優しいというか、子どもの願いを叶えてあげるのが大人の役目だと思っている方なんですよ。
そして、子どもにたいしても真剣に相手をしてあげるキャラクターが多いんです。教授や水野住職、堀越Dや卓也さんもそうですよね。
なので、フトダのような「子どもの本気をバカにする」キャラクターは本当に珍しいです。
最後のオチはやっぱりな、って感じです(笑)
次
『深窓の令嬢の真相』。
堀越Dからバイトの紹介が持ち込まれ、幽霊屋敷に探検に行く話。
創也じゃないですが、内人がおばあちゃんに教えられたことをじっくり聞いてみたいです。おばあちゃんの登場も気になりますが、それだけで1冊くらい出来そうですよね。
幽霊屋敷に陣取っていた泥棒たちは『頭脳集団』から計画を買っていたよう。
そして2人はそんな集団のブラックリストに載せされているのですね……。大丈夫なのか?
『頭脳集団』はどこにでもいる、っていうのを読んでどこか既視感を覚えていたのですが、わかりました。
絶対可憐チルドレンの『普通の人々』ですよ。
あれも「我々はどこにでもいる」ってやってましたよね。
内人の妖精への淡い恋心は淡いまま終わったのが良かったです。
そして
『番外編 栗井栄太は夢を見る。』。
栗井栄太というかジュリアス視点の話。
ジュリアスのファミリーネームである「ワーナー」ってあれですかね。元ネタは某映画会社?
ジュリエットが誕生した理由だとかも明らかになります。
そして、栗井栄太作RRPGの試作品(プロトタイプ)が完成したよう。
ぶっちゃけるとこの作品をはじめて読んだとき、RRPG(リアルロールプレイングゲーム)ってあんまりよくわかってなかったんです。
RRPG=
逃走中のようなものって考えればいいんですね。
なるほど、あれはおもしろい。
ジュリアスが隠したデータ――創也と内人、卓也さんがゲームをプレイしたら、というシュミレーションでエラーが発生したこと。
それが今後、どのように物語に関わってくるのか楽しみです。
最後、
『おまけ 保育士への道 THE WAY OF THE “HOIKUSHI”』。
矢吹くんが災難です。以上。
というか卓也さんはいい加減、保育士になることを諦めるべきだと思います。
でも、そういうわけにはいかないんだろうなぁ。
あとがきでちらりと触れられていたんですが、はやみねさん自分の作品がYA!ENTERTAINMENTレーベルでかなり分厚いことを知らなかったらしいです。
他の作品も買ってる身としては、どれだけ分厚くても値段が一緒なのではやみね作品はお得感があるものの、他作品が薄いので微妙な気分になったりします(笑)
出版社側からしたら値段設定がある程度の厚さでされているんだろうからこれだけ分厚いと大変なんだろうなぁ。
あとがきの予告では次巻はお宅訪問らしいのですが、実際発売されたのは『IN堀戸』。
栗井栄太の挑戦を受けます。
楽しみです。
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