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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

魔人探偵脳噛ネウロ 21~23

魔人探偵脳噛ネウロ 21 出会えて…/松井優征
両親と妹を殺した真犯人「シックス」に単身挑む笹塚!
「シックス」の部下達を次々と片付けるが、突然現れた石垣に後ろから刺されてしまう。そして、現場にたどりついた弥子の目の前で…!? 衝撃に次ぐ衝撃が弥子を襲う!!
魔人探偵脳噛ネウロ 22 それぞれの決戦/松井優征
全国に指名手配された「シックス」。ネウロは死んだ本城が弥子に遺した計算式から、巧妙にカモフラージュされた「シックス」の潜伏先を推理、弥子と共にアジトへと向かう。
そしてついにネウロ対「シックス」の最後の闘いが始まった!
魔人探偵脳噛ネウロ 23 『謎』/松井優征
人類の滅亡を望む「シックス」と、人類を『謎』を生み出す存在として確保しようとするネウロ…逃げ場のない上空、ステルス爆撃機上で繰り広げられる2人の戦いの行方は!? 衝撃と感動の完結巻!! 巻末に読切作品を収録。


最終巻まで一気読みです。
ネウロは本当に何度読んでも泣くし興奮で震えてしまいます。


第179話 罠【わな】 第180話 士【じゅういち】
第181話 嘘【あくい】 第182話 幸【しあわせ】
第183話 棄【ほうき】 第184話 結【むすびつき】
第185話 会【のこす】 第186話 帰【かえる】
第187話 手【いっぱつ】 が21巻に、

第188話 距【きょり】 第189話 完【かんぺき】
第190話 XI【オールスター】 第191話 金肉【ちょうてん】
第192話 目【め】 第193話 XI【アンノウン】
第194話 i【かたわれ】 第195話 種【しゅ】
第196話 泣【なかせる】 が22巻に

第197話 謝【かんしゃ】 第198話 6【シックス】
第199話 死【し】 第200話 魔【まじん】
第201話 人【人間】 最終話 謎【まじんたんていのうがみネウロのゆいいつにしてさいこうのしょくりょう】
【特別読切 離婚調停】 が23巻に収録されています。

21巻は喪失と決別、そして進展、22巻はイレブンとの決着、23巻はシックスとの闘いに終止符をうちさらにその後の様子が描かれています。

シックスにより家族を殺された笹塚さん。
彼は長い年月をかけて復讐のための準備を進めていました。小説版で南米にわたったのなんかが顕著な例かな。
シックスを襲撃する様子を見て、はじめはちょっと興奮しました。
いや、彼の行動は警察官としては許せたものではないんですけど、それでも血族たちを追い詰めたように見えたので、もしかして、とも思ってしまったんですね。
しかしながら、実際は笹塚さんの行動はシックスの手のひらの上でしかなかった。
笹塚さんの死はとても受け入れられず弥子と同じく茫然としていました。

そこから、おじさん(本城さん)の、刹那さんの話へとつながっていくわけですが始めて読んだ時震えたことを覚えています。
まさかそこがつながるとは、と。春川教授の頑張りはいったい、と。
その喪失ゆえに弥子はネウロと決別してしまいます。
まあね、ヴァイジャヤの時でもすでに弥子は精神的にだいぶきていました。
いくら弥子が図太いとはいえ、あくまで普通の女子高生です。親しくしていた人を続けて目の前で亡くして気丈でいろというのは酷な話だということもわかります。

そんな弥子を救ったのは、まさかのアヤ。
弥子のためだけに脱獄してきたというのですからすごい。
というか軽く脱獄出来ちゃうアヤさんちょっと怖いし、孤独であるために罪を犯した人でもあるのでここまで弥子に入れ込んでいるといつか弥子も殺されるんじゃないかとちょっとドキドキします(笑)
アヤの助言をうけ、見つけたおじさんの「残した」もの。
それをもって弥子は再びネウロの元へ戻ります。

それと時を前後して、笛吹さんの努力が報われます。
シックスを指名手配することに成功するのです。警視総監を説得するその様は、笹塚さんを亡くしたからこそできたものだったのだろうな、と。
元々笛吹さんは、清廉というか潔癖というかそんな人でした。
そんな彼が清濁併せ呑むことが出来るようになったのは笹塚さんの決意が宿っているから。
本当に成長したものです。


そして、廃墟となった遊園地での最終決戦が始まります。
ネウロはすでにボロボロ。圧倒的に魔力が足りていません。
しかしながら、ネウロの食料である「謎」を生み出す人間を守るための最後の戦いが始まります。

戦いはシックスVSネウロ、イレブンVS弥子の図式になっていきます。
はじめて読んだ時はとても驚きました。
前者はともかく、後者は大丈夫か?と。弥子は生きて戻れるのか、と。
イレブンの前身であったサイの時点でさえ、その能力は強大なものでした。
完成されたイレブンに身体能力的にはただの女子高生が叶うのか、と。

そういう意味では弥子をどこまでも精神的にだけ成長させてきた作者が偉いな、と。
弥子はあくまでも自身の「人間として人間の心を捕える力」だけでイレブンに挑みます。

『怪物強盗Xi』通称怪盗X。サイをサイ足らしめていたサイに寄り添うアイの存在。
彼女は登場回数こそそう多くありません。弥子と接触したのもわずか数回です。
そして、血族編で驚くほどあっさり退場したのです。
そんな彼女がイレブンを、サイを救うことになるのですから本当に震えます。
あの邂逅がここにつながってくるのかととてもとても驚いたのです。

シックスの攻撃でひん死となったサイ。彼の弥子を泣かせるための最後の攻撃には何度読んでも泣かされてしまいます。
ぜひとも読んで泣いてもらいたいので多くは語りませんが、今感想を書くためにパラパラめくってそこだけ読んでも涙目です。

その一方で、ネウロとシックスの戦いは上空へ舞台を移します。
戦闘機の上空で戦う二人でしたが、ネウロの魔力はすでに枯渇しています。
そんな状態でシックスに勝つことは困難かと思われましたが、魔帝7ツ道具を召喚して辛勝。
あのシックスに靴を舐めさせるというのはまあ本当にすごい。


で、どうにかこうにか人間の病を治すことに成功したネウロでしたが、その代償は大きなものでした。
ネウロの魔力は髪飾りの電池すら使いきっても傷すら治らないレベル。
とても人間界で活動できるだけの力など残っていません。

そんなネウロを後押ししたのは弥子でした。
弥子は人間の可能性をとき、ネウロが一度魔界へ帰り再び人間界へと戻っるのを待つことを告げるのです。

弥子とネウロは男女(雌雄)とでもいうべきでしょうか。
とにかく異性でありながらどこまでも相棒としか見れなかったのですが、事務所で静かに会話している二人を見ていると一瞬キスぐらいするんじゃないかとドキっとしたのですが、この二人はそんなものを超越した関係なんだろうな。

そんなこんなで迎えた最終話。
最終話は本編から3年後。弥子は19歳です。
『探偵』として世界を股にかける弥子の元に再びネウロがやってきて……ってところで本編は終了。
しかしながら、『完』の文字に小さく『?』が書かれていたり、『2』の予告があったりとどこまでも続きが想像できる終わり方でした。

人気投票至上主義のジャンプで、ここまでキレイに完結した作品って中々ありません。
癖のある作品ではありますが、何度読んでも泣くし、鳥肌はたつし、新たな発見がある。
そんな作品でした。

今は電子書籍なんかでも読めると思うのですが、最終話の1つ前のお話の「透かし」は紙の本だからこそのアレだと思うのでぜひとも紙で読んでほしいと思います。 (とはいえ、この透かしって松井さんが意図してやったのか定かじゃないんですよね。でも松井さんなら仕込んでいても驚かない)

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本を守ろうとする猫の話

本を守ろうとする猫の話/夏川草介
お金の話はやめて、今日読んだ本の話をしよう。
高校生の夏木林太郎は、祖父を突然亡くした。祖父が営んでいた古書店『夏木書店』をたたみ、叔母に引き取られることになった林太郎の前に、人間の言葉を話すトラネコが現れる。
君自身が旅を続けなさい。
メロスが最後まで走り続けたように。

お前はただの物知りになりたいのか?
シリーズ300万部超!
感涙の大ベストセラー『神様のカルテ』著者が贈る、21世紀版『銀河鉄道の夜』


図書館で借りてきました。
先日、銀河鉄道の夜を読んだのはこの本の帯の言葉のためだったりします。


【序章 事の始まり】
【第一章 第一の迷宮「閉じ込める者」】
【第二章 第二の迷宮「切りきざむ者」】
【第三章 第三の迷宮「売りさばく者」】
【第四章 最後の迷宮】
【終章 事の終わり】

が収録されています。
連作短編めいたお話で、多分途中から読んでも問題ないけど、出来れば順番に読んでほしいお話。

トラネコのトラに導かれて、本を救う旅に向かうことになるのですがこれが読んでいてとても痛い。
けして難しい本ではありません。
二時間半ほどで読み切れたので、読みやすい本でもあります。

でも読んでいて痛いし、辛い。


一番最初の「閉じ込める者」では、多くの本を読むこと=えらいと思い、読み終わった本は二度と読むことなくガラスケースの中に閉じ込められています。
私自身もこのブログを開設してしばらくして、毎日更新することに縛られていました。
毎日本を読むことが義務になってしまっていたのですね。
今は不定期更新になって、自由に自分の読みたい本を読めていますが、読んでいて過去の自分を思いだし傷痕をひっかかれているようなそんな辛さがありました。

次の「切りきざむ者」は、現代人の忙しなさからいかにして短い時間で本を読むか→あらすじや要約を作ることに心血を注ぐ男が現れます。
私自身は本は1枚1枚めくっていって読みたいので速読すら否定派です。
だから、これは特に辛いとかはなかったのですが、『10分でわかる』みたいなのが多く見受けられる今は確かにそういうのもあるのだろうな、と。

3つめは「売りさばく者」ってことで「売れる本を作る、売れない本はそもそも作らない」という出版社の社長が登場します。
なんとなくわかるな、と。
出版業界とは一切関係ありませんが、ラノベなんかだいたいそんな感じじゃないですか。ヒット作が出る→よく似た設定の本が出る。
ひと昔前は俺TUEEE系がもてはやされ、巻き込まれ主人公へ移行し、妖怪やら神様やらが台頭し、今は異世界トリップからの転生モノですか?
出版するのも利益が出ないといけないのはわかりますから、売れる本を作ること自体は悪いことじゃないだけになんともいえませんね。


「最後の迷宮」は読者や出版側ではなく、本自身によって試練が突き付けられます。
二千年近い時を超えて受け継がれる本、世界で一番読まれている本、ってことであの女性の正体は聖書なのかな?と思うのですが、明言はされていません。
本は読む人がいなければただの紙切れです。
それでも、人がいる限り形やはやりすたりはありつつも本がなくなることはないと思います。


本好きの人にはもちろん、本をあまり読まない人にも読んでもらいたい1冊でした。

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銀河鉄道の夜 愛と青春の名作集

銀河鉄道の夜 愛と青春の名作集/宮沢賢治


図書館で借りてきました。
手元にあるのは上の画像とだいぶ様子が違うのですが、古い本だしどこかでデザイン変更でもされたのかな?


【どんぐりと山猫】
【注文の多い料理店】
【水仙月の四日】
【山男の四月】
【かしわばやしの夜】
【月夜のでんしんばしら】
【鹿踊り(ししおどり)のはじまり】
【なめとこ山の熊】
【セロ弾きのゴーシュ】
【銀河鉄道の夜】

の10編が収録されています。
さらに、
【解説/山本太郎】
【年譜】
【「銀河鉄道の夜」をどう読むか/高橋俊三】

も同時に収録されています。
【解説】【年譜】は子ども向けに、といった配慮が一切されていないのでちょっと対象年齢が高め。
【どう読むか】では読書感想文の書き方なんてものにも言及されているので中々勉強になりました。
ただ、書かれているような本の読み方は自分には出来そうにないので、本当に参考にしかなりませんでしたが。 そもそも図書館の本とか多いですし、自分で買った本だとしても本に書き込みするのもドッグイヤーするのも嫌なのでマネは出来そうにありませんでしたね。


さて、本題。
なんといったらいいのでしょう。
原文を新かなづかいになおしてあるものなので、古い作品の割には比較的読みやすかったです。
今ではもう使わないような表現や漢字もありちょこちょこ突っかかってしまいましたが、それを鑑みても読みやすかったと思います。

作品の中に何度も出てくる詩というか歌のようなものの効果を思うとあまり原文からかけ離れてしまうのも問題でしょうし、これはこれでいいのだと思います。

作品のほとんどに動物が登場し、朴訥としたけれどどこか幻想的な様が描かれています。

表題作の【銀河鉄道の夜】は端的にいうとジョバンニとカムパネルラが銀河鉄道に乗り旅する話なんですが、綺麗で幻想的でそれでいて切ない。
そんなお話でした。
けして長いお話ではありません。10編通して読んでも数時間で読み切れます。
長く名作として受け継がれるものにはきちんと理由があるのだなと改めて関心させれました。

たまにはこういう本を読むのもいいですね。
このシリーズ?名作集?図書館で何冊も並んでいたのでまた別のものを借りてきたいと思います。

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