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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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水族館の殺人

水族館の殺人/青崎有吾
夏休みも中盤に突入し、風ヶ丘高校新聞部の面々は、「風ヶ丘タイムズ」の取材で市内の穴場水族館に繰り出した。
館内を館長の案内で取材していると、サメの巨大水槽の前で、驚愕のシーンを目撃。な、なんとサメが飼育員に喰いついている!

駆けつけた神奈川県警の仙道と袴田が関係者に事情聴取していくと、すべての容疑者に強固なアリバイが……。
仙道と袴田は、仕方なく柚乃へと連絡を取った。
あのアニメオタクの駄目人間・裏染天馬を呼び出してもうらために。

平成のエラリー・クイーンが贈る、長編本格推理。
好評<裏染シリーズ>最新作。


ようやく本館に戻ってきたので図書館で借りてきました。
さすがに前作を読んだのが昔すぎて覚えてなかったので、前作も読み直しました(笑)


体育館の殺人に続くシリーズ2作目です。
2014年に読んでたので、5年?6年前?そりゃあ、忘れるわけです。

今回の舞台は学校から少し離れて、タイトル通り水族館。
前回は死体の第一発見者になってしまった語り部?助手?の少女・柚乃ははじめ学校で部活に青春をささげているわけですが、天馬を引っ張っていくため(とついでに水族館の誘惑に負けて)事件の捜査へと乗り出していきます。

前回も思いましたが、今回もまた事件自体は非常に視覚的効果が高いです。
前回は体育館ステージの緞帳をあげたら死体がドーンですし、
今回は水族館の目玉展示のひとつであるサメの巨大水槽に血濡れの人間が落ちてきてサメに食べられるというもの。

やっぱりどこか金田一感を覚えるのは最近私がチマチマと電子書籍で金田一少年の事件簿を読み直しているからでしょうか。
閑話休題。


物語自体は、いわゆるアリバイ崩し。
水族館の裏側ということで、出入りできるものが非常に限られています。
それなのに、それぞれに強固なアリバイがあり犯行不可。

分刻みのスケジューリングは、もう読んでいると読み飛ばしたくなるぐらい(笑)


今回は天馬の妹も登場し、そちらの方も気になるところ。
また続きを借りてきたいところですが、やっぱり続編が本館にないんだよなぁ。
忘れてしまう前に読みたいです。

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ばけもの好む中将 平安不思議めぐり

ばけもの好む中将 平安不思議めぐり/瀬川貴次
十二人の姉が居る以外は、ごく平凡な中流貴族の宗孝(むねたか)。御所に鬼が出たという噂を聞き、仲間たちと度胸試しで確かめに行くが、そこに居たのは怪異を愛する変人と名高い名門貴族・宣能(のぶよし)だった。なぜか彼に気に入られてしまった宗孝は、彼と共に鬼の正体を追うことに。結局、人の仕業とわかって落胆する宣能だったが、その後も続く怪異の裏には、とある陰謀が隠れていて……。
新感覚、平安冒険譚!


ご無沙汰しております。本は何冊か読んではいるんですが、感想を書く時間が中々取れず。
多分今後も不定期更新になってしまうのですが、お付き合いいただけると幸いです。

今回はずいぶん前から存在は知っていたのですが、読む機会はなかった1冊。
図書館に入っていたので借りてみました。

【一 仁寿殿の怪】
【二 角三つ生いたる鬼女】
【三 葵祭りの夜】
【四 鵲の橋】

が収録されています。
1つ1つ独立している短編なので1作だけ読むみたいなことをしても大丈夫です。
でもまあ、連作短編めいたつながりがあるので、順番に読むのをおすすめします。


表紙やあらすじからもわかる通り、この作品は平安のやんごとなき身分の方々の物語です。
この時代ですから、鬼やあやかしが当たり前に存在していると信じられていました。
娯楽としての怪異譚がありましたが、度を超した怪異好きの中将は変人扱いされるほどです。
そしてそんな中将が登場するにも関わらず、怪異譚を探っていくとその正体はすべて人間の手によるものなのが、ちょっと皮肉めいていて面白い。

主人公の宗孝と『ばけもの好む中将』こと宣能は立場からすると政敵となりえる関係性です。
ですが、宗孝は十二人の姉たちの影響か、どこまでも純朴で心優しい青年でしかなく。
宣能からすると妹である初草の君の目を信じているというのもあるのでしょうが、どんどん自分の趣味に付き合わせるようになっていくわけです。

正直、宗孝の視点ですすむこの物語では、宣能の腹の内はわかりません。
色々と考えていそうで、ちょっと怖いところはありますね。

十二人の姉たちが本当にいい仕事をしているんですよね。
登場する女性たちがほぼ身内というある意味すごい内容ですが、まだ登場していない姉たちがどんな活躍をしてくれるのか楽しみです。
続きが図書館にあったのでいずれ読んでいきたいです。

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月光ゲーム Yの悲劇'88

月光ゲーム Yの悲劇'88/有栖川有栖
夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々――江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。
矢吹山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、一瞬にして陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状態の中、まるで月の魔力に誘われでもしたように出没する殺人鬼。その魔の手にかかり、ひとり、またひとりとキャンプ仲間が殺されていく……。いったい犯人は誰なのか?
そして、現場に遺されたyの意味するものは何? 平成のエラリー・クイーン=有栖川有栖の記念すべきデビュー長編。


2010年の8月に購入し、ずっと本棚のこやしになっていたのですが、ようやく読む機会に恵まれました!
実はちょっと前に読み終わっていたのですが、感想書くのも遅くなってしまいました。


物語の舞台はとある火山のキャンプ場。
火山とはいえ、小さな噴火が10年前に起きたっきりで大きな噴火は200年ほどさかのぼらなければならないというふれこみでした。

ある意味、穴場ともいえるキャンプ場で若者たちがキャンプを楽しむ中、前兆などなかった火山の噴火し山をおりることも出来なくなってしまいます。
そんな偶然出来たクローズドサークルの中で殺人事件が起こり、若者たちは犯人探しと下山のための手段を求めて奔走する様が描かれています。


サブタイトルにもある通り、作中時間軸は1988年――ギリギリ昭和のころの物語なので正直、今読むとちょっと違和感を感じる点もあります。
私が持っているのが初版なのでそのせいもあるのかもしれませんが、今じゃ二人称としての「おたく」ってもうあまり使わないです。
フィルムカメラやカセットテープの使い方の知らない世代も増えていることでしょう。
その世代にとっては今作は読んでも理解が出来ない代物かもしれませんが、こればっかりは仕方ないのかな。
正直、私は仕組みというか、「そういうものだ」ということは知っていますが、フィルムのセットは出来ないです、多分。


クローズドサークルにダイイングメッセージに、とミステリー好きの琴線をくすぐるものがこれでもかと散りばめられています。
少しばかり粗削りというか乱暴な印象もありましたが、事件的には突発的でありながらも不可解で、読後はなんだか物悲しい。
とはいえ、登場人物が多くて結構困ってしまいました。
探偵役の江神部長、語り部の有栖川有栖たち英都大推理研面子だけで4人。
その他学生たちがあわせて15人以上ともなるとキャラクター像が固まりきらないまま物語が進んでしまった感はありました。

ミステリーですから、一部例外もありますが基本的には最終的には犯人が暴かれるわけです。
ですが、この物語に関していえば謎解き後のあれやこれやが悲しくて微妙な気分になりました。


今まで、江神シリーズというか学生アリスシリーズは、火村シリーズと表裏一体であるという設定しか知らずにいたのですが、勿体ないことしたなーと。
もっと早く読んでいれば良かったと思います。
今回、3巻――『双頭の悪魔』まで一気読みしたので近いうちに感想もあげたいと思います。

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