忍者ブログ

(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

絶対解答可能な理不尽すぎる謎

絶対解答可能な理不尽すぎる謎/未須本有生
ワイン、バラ、熱帯魚etc・それぞれの専門知識を武器に、七人の素人探偵がともに日常の謎を解く!
ミステリー作家/映像作家/ワイン評論家/警察官僚/編集者/エンジニア/デザイナー
七人寄れば、解けない謎はない!
「状況証拠が犯人を作る?」
「わずかな記憶を頼りに、消えた熱帯魚を特定せよ」
「バラが溢れる庭園から、大御所作家の嗜好を見極める方法」
「酒に弱い女流作家を感涙させるスペシャルなワインセレクト」ほか

図書館で借りてきました。
はじめて読む作家さんです。


【小説家 高沢のりお氏の災難】
【映像作家 深川隆哉氏の誘因】
【公務員 園部芳明氏の困惑】
【評論家 鷺宮聡氏の選択】
【編集者 小野寺司郎氏の失策】
【デザイナー 倉崎修一氏の疑惑】

が収録されています。
連作短編というか、前作に登場した脇役にスポットが当たり、前作含め他の作品でメインを張ったキャラクターが登場するといった構成。
多分、一話だけ読んでも楽しめるけど全部まとめて読んだ方がわかりやすいかな、といった感じです。

素人探偵と銘打たれていますが、いうほど探偵感はないです。
日常のちょっとした疑問・難問をみんなでああでもないこうでもないと意見を持ちあって解決するといった感じとでもいえばいいでしょうか。
【公務員】(熱帯魚)、【編集者】(薔薇)の話は特にその傾向が強いかな。
事件に巻き込まれて~っていうのを想定したら拍子抜けかもしれません。

読み終えてツイッターでつぶやいたら作者さんにいいねされたんですが、どうもこの作品はすごく身内ネタっぽい。
帯にもミステリー評論家の方の言葉があって「登場する作家・高沢のりおって俺だよね!?」とかってあるんです。
さらにはツイッターには多くのバラの写真があり、和服を着ていてもまったく驚かないイメージのあるイラストレーターさんとのつながりが見え、元飛行機関連のお仕事をされていたような様子がプロフにあり。

作者が自分の経験をキャラクターに追体験させてり投影させること、モデルのあるキャラクターを使うのは全然ありだと思うけれど、それが全部に見えてしまってすごく微妙な気分になってしまいました。
なんかこれじゃない感がついて回るというか。
そこそこいいな、と思って読み終えただけになんだか……。

私が気にしすぎなのかもしれませんが、そういうのが気になる人は本だけで終わっておくべきかと。
こう考えるとツイッターというか、作者との距離が近いのも善し悪しだな、と感じてしまいました。

拍手[0回]

ぼくの、ミギ

ぼくの、ミギ/戸森しるこ(絵/アンマサコ)
ぼくらは、今までも、これからだってずっと、
ふたりでいっそくだ。
いっしょにいなくちゃ、意味がない。

たいせつなきみを見つける小さなくつ下の大冒険
ぼくたちは、ふたりでいっそく。br ぼくのたいせつなミギを、かならず見つけてみせる。
産経児童出版文化省フジテレビ賞受賞作家の最新作!


図書館でたまたま目にしたので借りてみました。
児童書というより、絵本といった方がいい感じの内容でした。


物語は人間たちが寝静まった深夜。
小さな赤い靴下のヒダリ側である"ぼく"。
赤い靴下は三人兄弟の真ん中である男の子の靴下です。

けれど、ここのところ男の子に履かれることもなく、チェスト番地の奧の方で身を縮めていました。
だって、長いこと片方しかないって分かったら捨てられてしまいます。
小さな赤い靴下のヒダリ側である"ぼく"は唯一無二の相棒である"ミギ"を探しに家の中をあちこち探しにいきます。


人に履かれることで歩くことが出来るようになるという靴や靴下たち。
そのため、相方のいない大きな靴下ビッグは歩くことが得意でないとか(クリスマスのプレゼントが入れられる靴下だから)、
デンセン病にかかりやすいストッキングさんとか、
右も左もない決まったペアのいない通学用のハイソックス・制服シスターズとか、

なるほどわかりやすいし面白いな、と序盤は関心していました。
(デンセン病が子どもに伝わるかはともかく)


"ぼく"は家中を探す中、上の方から声をかけられます。
人間に動いてる所を見られるともう二度と動けなくなってしまうという噂がある靴下界。
"ぼく"はとってもびっくりするのですが、そこにいたのは人ではなく、立ち上がっていたはずの耳がくたりと折れてしまったうさぎのぬいぐるみでした。
うさぎは男の子のお気に入りで、耳を持って歩かれていたのでくたりとしてしまったのだとか。

うさぎから、ヒダリの手がかりを手に入れ、"ぼく"は男の子の部屋を訪れるのです。
そこで待っていたのは、少し悲しい真実でした。

序盤であった伏線は、ごめんなさい。
そういうことでなくて、お姉ちゃんの思春期的なアレコレかと思ってしまいました。
(だって、お父さんの靴下と一緒に洗濯しないで!って結構メジャーなやつですよね?)

最後の最後に、一番下の女の子・エリちゃんの言葉で新たな役割を与えられた赤い靴下の彼ら。
彼らはこれから先も、この兄弟たちを見守るんだろうなと思うとなんだか胸が温かくなりました。

拍手[0回]

ナニュークたちの星座

ナニュークたちの星座/雪舟えま(絵/カシワイ)
舞台は、地球人によるこの宇宙のどこかの移民星。子どもの目にしか見つけられない石を採取するのが仕事の、クローン少年たち。
やがて成長して、その役目を果たせなくなる時が。主人公の37922号は都会へ出て、宿舎からある日忽然と姿を消した、かつての彼の相棒を探す旅に出ました。

いまを生きる多感な10代~すべての大人たちに贈る!
ハッピーな新感覚SF★


SF苦手なんですが、この薄さなら問題ないかな?と思って図書館で借りてみました。
結果、全然大丈夫で良かったです。


物語は、帯にもある通りどこかの星が舞台。
その星では隠児石(かくれごいし)という光る石がいろんなものに使われているのです。
ただし、その採掘方法が少し特殊で。
石は子どもにしか見分けることが出来ず、見えていた子供たちも成長とともにその力を徐々に失ってしまうのだとか。

その石を採掘するために、作られたクローンたちは祖となった少年の名を取って、ナニュークと呼ばれていました。
そんなナニュークの一人である主人公の少年37922号が相棒である37923号を探しに街へ出るというお話。


SFというと大長編のイメージがあったんですが、実はこれ100ページもない本です。
途中見開きイラストだけのページや、イラストの上に文章が配されたページがいくつもある構成なので文字の量もそこまで多くありません。
30分そこそこで読み終えることが出来ました。
SF苦手な私ですが、SFらしい説明はクローンであることと、高度に発展した街並み程度の描写程度です。
これぐらいなら全然気にせず読めました。

なんといったらいいかな。
番号で呼ばれる存在というとどうしてもとある魔術の禁書目録というか超電磁砲の御坂妹たちシスターズを思いだしてしまったのです。
彼女たちとは産み出された経緯が全く違うので、似たような存在でありながらもその幸福度というか満足度?はだいぶ違うのではないのかな、と。
いや、シスターズの存在意義も徐々に変わっていくので序盤と比べると、ってことなんですけどね。

ナニュークたちは採掘できる時間を増やすためにと成長具合が普通の3倍程度ゆっくりであるとか、そういう製作者のエゴみたいなものがあるんです。
ですが、本人たちはそんなことを気にしていないんですよ。
同じ遺伝子を持つはずのナニュークたちもちょっとずつ身長や体型が違ったり、ほくろがあったりなかったり、性格が違ったりとそれぞれに個々をきちんと確立しているんですね。

それは2号3号の時代からそうだったからなのか、苦悩を乗り越えた指導役となった過去の少年たちの努力があったからなのかはわかりません。
それでも、彼らは自分は自分だと認めることが出来ているからこその、こんなハッピーな物語になったのかな、と。

とにかく気軽に読めるのに、読み終えるとほっこりするそんな素敵なお話でした。

拍手[1回]

カレンダー

02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

ad


ランキング



ブログランキング・にほんブログ村へ

カテゴリー

バーコード

ブログ内検索

プロフィール

HN:
柊木かなめ
性別:
女性
職業:
北海道のド田舎に住む会社員
趣味:
読書
自己紹介:
隠れ腐女子・柊木かなめのだいたい感想ときたま日常。
腐った視点からの感想もあるので苦手な方はご注意してください。
ツイッターやってます

何かあればこちらから→お問い合わせ

※当ブログはamazonアソシエイト並びにGoogleアドセンスを利用しています。
詳しくはこちら

ブログ村ランキング

広告

マクロミルへ登録 忍者AdMax

アーカイブ

Copyright ©  -- (腐)的感想文 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]

PR