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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【小説】その他」の記事一覧

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灼眼のシャナ 2

灼眼のシャナ〈2〉 (電撃文庫)灼眼のシャナ 2/高橋弥七郎
 『すでに存在亡き者』だった悠二。彼は自分の存在の消失を知り絶望するが、その内に秘める宝具『零時迷子』の能力でどうにか普段通り生活していた。
 悠二を護る灼眼の少女・シャナ。彼女は彼女なりに、そんな悠二に活をいれようとするが、どうにもうまくいかない。
 二人の間には、いつしか心の歪みができていた。すれ違う二人。そして、それに呼応すつように一人のフレイムヘルズがやってくる……。
 奇才・高橋弥七郎、渾身の新シリーズ第2弾!!


8月のはじめの頃読んで以来のシャナです。
なので用語とかいろいろ忘れてました。
心底楽しんで、覚えようとしなくても覚えられるような興味の持ち方をしてれば別なんですけど、シャナに関しては違うからなぁ……。
やっぱりそういうのは一気に読まないとダメですね。


シャナと悠二の特訓風景からはじまります。
攻撃手段を持たない悠二に「殺し」を見せることによって反応をよくしようってことかな?
まあわからなくもないです。
防御のための方具こそ持ってますが、悠二自体は無力ですから。

『零時迷子』を身の内に宿しているかぎり怖いものなしなはず、とちょっと思ったのですがそうじゃないんですよね。
シャナと悠二の想定敵は宝具を取り出すことが出来る存在な訳ですから、逆に危険なんだな、と。


悠二がシャナを偶像視していて云々とありましたが、仕方のないことだと思いました。
それというのも、二人の出会いはとても緊迫した状況で、悠二にとっての衝撃的な事実を次々とつげていき危機的状況を救ってくれたわけですから。
ヒーロー視してしまうのも仕方ないですよね。


今回、視点がころころ変わるのでちょっとわかりにくかったです。
三人称なのかと思いきや、一人称っぽいし。
誰のモノローグなのか一瞬考えてしまうところが何箇所かありました。


バトルの際にシャナにツバサが生えるわけですが、それの挿絵がなかったのがもったいなかったなぁ、と思いました。
マージョリー・ドーが肉感的な美女って設定ですから、マージョーリーの挿絵の方が優先されたのかな?
正直、マージョリーもシャナも好きでもなんでもない私からすればどっちでもいいんですけど。
ただ単にツバサが見てみたかったってだけです。


「銀」の存在が仄めかされて終わってますが、そこまで気にならないのはなんでだろう……。
そっちよりも佐藤くんの過去と家のことの方が気になってしまいました。


ラミーの最後の助言には笑ってしまいました。
いいなぁ、ああいう紳士(笑)

やっぱり私このシリーズどうも好きになれそうにないです。
大嫌いというほどいやなわけではありませんし、最後まで読めないってこともありません。
でも、そんなにおもしろいと感じないんですよね。
単純に好みの問題だと思いますが、シャナ好きな人ごめんなさい。

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ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ (講談社文庫)ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ/霧舎巧
北澤大学新入生のぼく=二本松翔は、サークル《あかずの扉》研究会に入会した。自称名探偵、特技は解錠などクセ者ぞろいのメンバー六人が、尖塔の屹立する奇怪な洋館“流氷館”を訪れた時、恐るべき惨劇の幕が開く。閉鎖状況での連続殺人と驚愕の大トリック! 本格推理魂あふれる第十二回メフィスト賞受賞作。


ようやく読み終えました!
さすが600ページ強。通算して4、5時間かかりました。
このシリーズもう1冊持っているのですが、次もこれくらい厚かったはず。
2日かかると思わないとダメですね。


物語は語り手である青年カケルが《あかずの扉》を発見するところから始まります。
実際は「《あかずの扉》研究会」なわけですが、プレートが半分落ちていて《あかずの扉》を自称するというわけのわかんない状況になっていたわけです。

第一章はカケルが《あかずの扉》研究会へ入会するところまでで終わってしまいます。
これだけの厚さがあるのでそうは気にならないのですが、プロローグ的役割を果たしている第一章が長い。
研究会メンバーだけで6人もいるわけですから、自己紹介というか能力紹介にある程度行数が必要になってくるのは仕方ないのかもしれませんけど。


流氷館。
いかにも寒いところにありそうな名前してますけど、あるのは千葉県だったかな?
館の持ち主の名前――氷室流侃(ひむろりゅうかん)からとられたものなんだとか。

先発した自称名探偵・鳴海のあとを追い、流氷館に向かったメンバーが目にしたのは抜け殻となった流氷館。
そこに入った連絡によると、鳴海もまた流氷館にいるという。2つの流氷館――ドッペルゲンガー館で次々に起こっていく事件を解決しようとしていくのがストーリーです。

これだけ長い物語を中だるみさせることなく読ませたのはすごいと思います。
まあ、その分登場人物も多いし、脳内見取り図と一致させるのは結構面倒でしたが。

そして作中で使われたトリックもまたすごい。
紙の上の物語だから出来ること、ですね。
いや、実際やろうと思えば出来るのかもしれませんよ?
けどお金がねぇ……。難しいでしょう。


作中で出てきた鳴海さんですが、この人自称名探偵です。
私、はやみねかおるさんの夢水清志郎以外で自身を名探偵というキャラクターを知らなかったのですが、いたんですねぇ。
あ、ちなみに解説ははやみねかおるさんです。
はやみねさんが霧舎さんの作品を読んでるってのは「六月は雨の〆〆密室」だったかな?
亜衣ちゃんが書いた作中作からも分かってましたけど、解説までしてるのは知りませんでした。
閑話休題。

どうも作中では後動さんの引き立て役というか、名探偵に今一歩という感じが否めませんでした。
後動さんが名探偵、鳴海さんがそれに今一歩及ばず、カケルはそれにさら2歩ほど及ばない感じでしょうか。


ユイとカケルの関係だとかも作中では触れられていて微笑ましいな、と思っていたのですが、謎解き部分に少女たちが登場しなくて「あれどこ行った?」と思ってしまいました。
謎解き部分が結構長いため、そう感じただけなんでしょうけど。


作中で、推理小説の叙述トリックについて言及されているのです。
会話文で彼のことを彼女と言ってもいいが、地の文ではダメってやつですね。

これ、本編を読み終えたあとに登場人物紹介をみるとそのフェアプレイ精神がわかります。
読み終えて「なるほど」と思ってください(笑)

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佐藤さん

佐藤さん (講談社文庫)佐藤さん/片川優子
僕は「佐藤さん」が怖い。ナイフを持っているわけではないし、不良でもない。ごく普通のクラスメイトの女の子を僕が怖がる理由は、彼女に憑いている“アレ”のせい――。気弱な高校生の僕と佐藤さんの不思議な関係は幽霊から始まった。青春時代のみずみずしさがあふれる第44回講談社児童文学新人賞入選作。


昨日の宣言どおり児童書です。
児童書って文庫にするとめちゃくちゃ薄いんですよね。
「佐藤さん」、「No.6」、「妖怪アパートの幽雅な日常」なんかはかなり薄いです。
児童書の文庫化作品でそれなりの厚さのあるものってはやみねかおるさんの作品くらいしか思いつかないです。
あ、バッテリーもまだそれなりの厚さはありますね。

それだけ児童書って文章量少ないんだろうなぁ。


「僕は佐藤さんが怖い」ではじまるこの作品。
終りよければ全てよし、って言葉がありますがそれって小説には当てはまらないんですよね。
書店で手に取ったとき、あらすじや冒頭数ページを読んで購入を決めるって方多いと思うんです。
私は冒頭がおもしろいとか、続きが気になるような内容だとか、そういうものだとついレジまで持っていってしまいます。

そう考えるとこの作品はかなりうまいんじゃないかな、と思います。
なんで佐藤さんが怖いんだろう?とついつい読み進めてしまいます。


幽霊に憑かれやすい佐藤さんと、幽霊が見える僕こと佐伯くん、佐藤さんに憑いている幽霊・安土さんがメインです。

幽霊が出てきますが、まったく怖くありません。
安土さんがすごく明るい性格だからなのか、幽霊ぽくないというか。

1冊を通して佐藤さんと佐伯くんの成長を見ていくのがとてもよかったです。
はじめ佐伯くんは暗くて臆病な男の子ってだけだったんですけど、最後はちゃんと女の子を支えられるだけになってますから。


最後、安土さんが成仏してしまうんですが、ちょっと残念でした。
成仏することが悪いことだとはいいませんが、もう少し安土さんに見守っていて欲しかったなぁ、と。
けど、安土さんがいつまでも佐藤さんのそばにいたら佐伯くんは強くなれないんだろうな、とも思うので物語的には成仏しなきゃいけなかったんだろうな。

最後携帯を買うためにバイトをする、って会話で終っているんですがいつか続きを書いてくれないかなぁとかちょっと期待しています。
けど同時にこれ以上は蛇足になるのかなぁ、とも思うのです。
難しいですね。


この物語ってもう少し掘り下げてもよかったんじゃないかな、とか思うところもあるんですがさらりと読む分にはとてもおもしろかったです。

なんといっても驚く点はこの作品を書いた当時作者は中学生だったってことですね。
あとがきを読んでびっくりしました。
現在でも22,23歳くらいと非常に若いのですが、まさか中学生が書いたとは……。
すごいとしかいいようがないですね。


明日は多分ミステリー。
あんまり分厚くないのを読もうかと思いますけど、そう都合いいのあったかなぁ。
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