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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【小説】その他」の記事一覧

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ぼくがバイオリンを弾く理由

ぼくがバイオリンを弾く理由 (ノベルズ・エクスプレス)ぼくがバイオリンを弾く理由(わけ)/西村すぐり
「うそだ……」
バイオリンコンクールの審査結果がはりだされた掲示板に、カイトの名前はなかった。
(審査員にアピールする、わざとらしい演奏をしなければダメなのか……)
絶望したカイトは、バイオリンをやめる決意をする。
しかし1枚の楽譜と出会ったことから、カイトの運命はしだいに変化していく――
少年バイオリニストのひと夏の成長物語。


昨日言っていたのとは別の図書館で借りてきた本です。
図書館で借りてきた本もう1冊あるんですよ……。返却は日曜までなので明日読んでしまいたいのですが。
でも気がのらなければ読まずに返すかもしれません。
そればっかりはその時になってみないと。


物語の主人公・カイトは小学5年生なのかな?
私が見落としただけなのかも知れませんが作中で明言されてない気がするのですが。気のせいかな。
最後に「なんと11歳だ」って紹介されていること、
小学3年生で転校していること、転校してから1年ちょっとたっていること、
その辺から総合して5年生だと思います。


途中で「視覚情報を脳から筋肉まで伝える速さ」云々って出てくるんです。
それを読んで、アイシールド21の阿含を思い出しました。
えっと、なんでしたっけ“神速のインパルス”だったかな?
確かに初めて見た楽譜をすらすらと弾けてしまうってことはそういうことなんだろうなぁ。


読んでいて、あさのあつこさんの作品っぽいな、と思いました。
主人公と地の文が標準語で、他の人のセリフは方言が多様されているんです。
それだけならそこまで気にならないかと思うのですが、この作品の舞台は大阪と広島なんです。

あさのさんも広島とか大阪とかそういう方言が多いので、ちょっと気になってしまいました。
ついでに、あさのさんの作品だったなら、カイトを導いてくれる存在がカンナさんではなくヒロムになっていたんだろうなぁ、とか思ってました。


コンクールで偽り、というか“コンクール用の演奏”に疑問を覚えて、それに反発するカイト。
自分自身に枷をはめてしまい、バイオリンを弾きたいという気持ちをおさえようとしてそれでもバイオリンが好きで……。
カイトが悩んで悩んで、ようやく出した答えは音楽とかまったく詳しくない私でも現実にはちょっと厳しいんじゃないかなーと思いますが頑張って欲しいものです。

これその後の物語が読んでみたいですね。
バイオリンという部活などにするにはちょっと難しい楽器ではありますが、中学に進学したあとの話とか楽しそうだなぁ、と思いました。

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非常識家族

非常識家族非常識家族/曽野綾子
本音で楽に生きましょう
人を見たらまず疑え、贅肉にも金にも毒がある……
世間にはびこるあらゆる偽善、虚飾を丸裸にする「曽野流創作落語」、いざ開演!


図書館で借りてきました。
タイトルに惹かれて借りてきたのですが、私にしては珍しく、ミステリーでも青春物語でもなく、事件も何も起こらない話でした。

一応小説ではあるんですが、小説というよりエッセイといわれたほうが納得するかもしれません。
まあ私、エッセイってまともに読んだことないんですけど、こういうエッセイなら読んでみたいな、と思わされる話でした。


物語的には主人公の大学生の青年・大介くんの周りを取り巻く大人たちの話。
両親、祖父母、叔父、叔父の友人、叔母だとかそういう人たちが世間の常識だとかにたいしていろいろ語るって形が「○○について」というタイトルで23回続きます。
1話1話は短いのですぐ読めます。
2006年1月から2007年12月に雑誌に連載されていたものの加筆修正されたものとのころなんで、こういう形なんですね。
時事問題が結構多かったですね。今読むと「そういやそういうことあったなぁ」程度なんですが、こういうのは雑誌掲載時に読みたかったな、と思ってしまいました。

殺人事件がおきるわけでもなく、大介くんが悩むわけでもなく、というか成長が見えるわけでもなくって感じなですが、それでもおもしろかったです。


この家族の考え方は確かに変わっていますが、思わず納得させられてしまうんですよね。
帯に載っているものなので、紹介しますが、

「国連は難民や飢餓の問題も扱っているのに、世界中にデブが増えていることに対して何で黙っているの」(肥満について)とか、
「生きるとは疑うこと。疑わない高齢者が詐欺に遭う。人間六、七十年も生きれば、この世にうま過ぎる話はないとわかるはず」(真・善・美について)とか、
「人口増加には退屈な教養番組が最高。『さあ寝るか』と思わせる番組は大歓迎だ」(人口維持について)とか、
「お棺に入る時は眠りに就くらしい恰好がいい。だから、パジャマを着せてゆっくりさせてくれ」(就寝時の服装について)とか、

そんなことがなんてことない会話の中で語られています。

正直、今の時代ならつまらない教養番組しかやってなかったら、DVD借りてくるなり、ゲームするなりやることがありそうな気がしますけど。
電休日でも充電さえしておけば携帯ゲームも1晩くらい持つよなぁ、とか思ってしまいましたが。


小説としては、山場も何もあったわけでなく、終わり方もすごく中途半端な気がしました。
加筆修正する前(雑誌掲載時)ならまだわからなくもなかったんですが、加筆修正してこれってどうなんだろうとちょっと首を傾げてしまいました。

でも、この話を読んで今まで興味すらなかったエッセイにちょっと興味が出てきたのでそういう意味ではよかったです。
小説とエッセイって区分が違うから、図書館なんかではコーナーが違うんですよね。
で、私小説のコーナーには入り浸ってるくせに隣にあるエッセイのコーナーにまともに足を踏み入れたことってなかったんです。
図書館に通い始めてもう10年近くたちますが、なんかエッセイってだけで敬遠してしまって。
今度行ったときにもう少しまともに見てきたいな、と思いました。

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夏のこどもたち

夏のこどもたち (角川文庫)夏のこどもたち/川島誠
朽木元。中学3年生。5教科オール10のちょっとした優等生。だけど、ぼくには左目がない――。
世の中を冷めた目で見る少年が突然、学校一の問題児と一緒に校則委員になるように、担任教師から指名されて……。
クールで強烈な青春を描いた日本版『キャッチャー・イン・ザ・ライ』ともいうべき表題作に、単行本未収録短編「インステップ」ほか2作を収録。少年たちに衝撃を与えた傑作青春小説!
解説・今井祥智


図書館で表紙とあらすじに惹かれて借りてきました。
『笑われたい』『インステップ』『バトン・パス』『夏のこどもたち』の4編が収録されています。


私が表紙とあらすじに感じた印象は「少年の成長を描くさわやかな話なのかな?」でした。

が、まったく違いました。

ページ数が200ページとあまりないので1時間程度ですぐに読み終わったのですが、読んでいて暗くなってくるというか、嫌になってくるというか。
とてもさわやかとはいえない話でした。


青春小説というと少年少女の成長を描くとか、読後感がさわやかとかそういうイメージがあったので、この作品にはとても驚きました。
こういう青春小説もありなんだな、と。

解説で 『夏のこどもたち』が本になるとき、ひと揉めあったが と書かれていて思わず「そうだろうな」と納得してしまいました。
どういう扱いで本になったかはよくわかりませんが、児童文学として世に出すには確かに過激です。


主人公がみんなひねくれているというか、一歩引いて見ているというかそんな感じなんです。
確かにそういうひねくれた考え方をする子どももたくさんいます。
というか、最近ならそういう子どもの方が多いと思います。

でも、物語の中でくらいもう少し希望のある話でもいいんじゃないのかな、と。

なので、好き嫌いがはっきりわかれそうな気がします。
正直、私はあまり好きにはなれませんでした。

私にとって小説というか読書というのは娯楽であるのと同時に現実逃避のための手段でもあるんです。
小説を読んで「ああおもしろかった」と思いたいってのが第1なんです。
そのため、読後感があまりにも悪いものって読みたいと思えないんですよ。
なので、そういう意味ではこの作品は私にはあわない作品でした。
まあ読後感ってのは読んでみないとわからないものですけどね(笑)

多分、“青春小説”と書かれていたからこの読後感の悪さに拒絶反応がでてしまうのかも。
青春小説と書いていなければ「好きじゃなかったな」くらいで終ったのかもしれません。

さらりと読んだだけなので、もう少しじっくり読めばまた印象が変わるかもしれませんが、あんまり読む気がしないというのが正直なところです。


ちょっと短めですが、今日の感想はこんなところで。

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