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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【小説】結城 光流」の記事一覧

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吉祥寺よろず怪事請負処

吉祥寺よろず怪事請負処/結城光流
不思議な事件が起こったら、吉祥寺のガーデンショップ「栽―SAI―」にご相談を。
そこにはなんと、陰陽師が住んでいるのです。
読むとほっこり癒される大ヒット作「少年陰陽師」の結城満が贈る、現代の陰陽師ものがたり。

保の家は、由緒正しき庭師の家系。大叔父が営むガーデンショップ「栽―SAI―」に居候しながら大学に通っている。
そんな彼に、大学の先輩・香澄から「木を守ってほしい」との依頼が……。香澄の祖母が大切にしている梅の木を伐ろうとすると、不吉なことが起こるというのだ。
それを解決してくれるのは、住み込みの無口でクールな庭職人・啓介。保の兄のような存在である彼は、なんと現代に生きる陰陽師だったのだ――。
「つまり啓介さんは、おっかない木のスペシャリストなんだな」

怪事(あやごと)の裏に隠された、人やあやかしのさまざまな"想い"を解きあかしていく、ちょっぴり怖くて、とっても優しい連作短編集。


図書館で借りてきました。
久しぶりの結城さんの作品になります。


【一話 黒ムシと春告げの梅】
【二話 もみじのあざとまじないの言葉】
【三話 たそがれの窓としがらみの蔦】
【四話 白ムシと神依りの松】

が収録されています。

読み終わった率直な感想としては、なんか微妙だな、と。
面白くないわけじゃないんだけど物足りない。
少年陰陽師がめちゃくちゃ動き回って、バトルしてボロボロになってそれでも一生懸命頑張る話なんですが、こちらはめっちゃゆるい。

あと、本が悪いわけじゃないんですが、私の前に借りられた方(あるいは家庭)が愛煙家だったらしく。
パラパラとページをめくるたびにタバコの臭いが鼻について辟易してしまいました。
時間がたてばある程度は消えるんでしょうが、図書館のものは公共のものですからちょっと気を付けてほしいですね……。


主人公の保はいい子なんだけど、彼に知識があるわけでもなく、ただただあやかしに好かれやすい性質っぽい。
そして陰陽師である啓介さんもそれらしいことを特にするわけじゃないので。
いや、啓介さんは色々とやっているんだと思うんですが、基本的に保の視点で進み、保には知識がないので啓介さんが何やってるかわからないって状態なんだと思うんですが。

この作品はシリーズ化するのかな?
これ単品でも読めるけど物足りない感じがするのは続きがあることが想定されているからかもしれませんね。
啓介さんの弟である弓弦のキャラとかも濃いのはわかるけど、それだけでつかみ切る前に終わってしまいましたし。

文庫なら自分で買ってもいいかな?とも思いましたが、普通にソフトカバーのB6版なのでちょっと躊躇う。
続編が出るとして、文庫化あるいは図書館で買ってくれることを期待します。

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少年陰陽師 千尋の渦を押し流せ

少年陰陽師 千尋の渦を押し流せ (角川ビーンズ文庫)少年陰陽師 千尋の渦を押し流せ/結城光流
時は平安。外法師を倒し、都に戻った昌浩。気になるのは、総領天狗・颶嵐(ぐらし)に招かれたまま戻らないもっくんと勾陳のことだった。そのころ天狗の郷・愛宕では異変が起きていた。郷全体に十二神将すらも苦しめる外法がかけられてしまったのだ。深手を負い、晴明邸にたどり着いた颯峰に話を聞いた昌浩は、天狗たちを救うため、ふたたび愛宕に向かう。そこで昌浩が目にした真の敵は――!? 大人気シリーズ<颯峰編>感動の完結!!


あらすじにもあるとおり、これで颯峰編完結です。
次の短編集と若かりし頃の晴明の話である外伝までしか購入してないので、そろそろ続きを買っておかないとダメですね。
もうそろそろ普通に本屋でも買えそうな気がするんですが、どうだろ?


前巻で、昌浩は外法師を倒しました。
そのため、颯峰は確認のため、一度異界へ戻ったんです。しかしながら、颯峰を待っていたのは外法により苦しむ天狗たち。
そして、飄舞の凶刃に倒れた――ってところいで前巻は終わっていたんでしたか。

颯峰編全編通していえることなんですが、毎回すごいところで終わっているんですよね。
引きとしてはいいんでしょうが、わくわくしながら読んでいる身としては「おい!」ってなってしまうんですよね(笑)
なんでそんなところで終わっちゃうの~となるんです。


異界全体に外法をかけた真の敵。
それは飄舞の父であり、飄舞に巣くう存在でした。
天狗を、神域の中にある"モノ"を取り込みたかった外法師が一計をこうじた末の出来事だったんです。

飄舞は愛宕の天狗たちを愛していた。
けれど、飄舞に巣くう存在は飄舞の行動を操り、異界を破綻させようとしていた、と。

珂神編の比古や真鉄といい、平和な過去話と現在の惨状を交互にやられるのは本当にずるい。
悲しさが倍増するというか飄舞の最期には泣いてしまいました。


外法師はブチ切れた勾陳の手によって叩きのめされます。
勾陳が凶将であり、2番手であることが如実に示されましたね。すごかったです。


今回、昌浩の言葉を本当にするために、紅蓮がかなりの無茶をします。
紅蓮は火将。それなのに水神である高尾の神の力を使ったものだから声が出ないようになってしまうんです。
それを見て昌浩は散々言われていた「約定を与えるな」の意味を真に理解するわけですね。

颯峰編って昌浩ともっくんがあんまり一緒にいなかったんですが、最後の最後でいいところ持って行ったなぁと。


疾風(はやち)の羽も元通りになり、近い将来飛べるようになるとのこと。
そのときに実経君の元を訪れて元気な姿を見せると思うのですが、そのときの様子も描いてほしいなぁと思いました。

というかですね。この天狗たちこれから先も登場してくれないかな。
伊吹とじいさまが縁側で碁を指してたりしたらおもしろいのにな。
それを昌浩と颯峰がぐったりしながら見てたらさらに良し(笑)
そんな妄想じみた願望でした。


次は短編集。
表紙に彰子がいるので伊勢組の話があるのかな?と期待しています。
楽しみです。

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少年陰陽師 まだらの印を削ぎ落とせ

少年陰陽師  まだらの印を削ぎ落とせ (角川ビーンズ文庫)少年陰陽師 まだらの印を削ぎ落とせ/結城光流
時は平安。天狗の子・疾風(はやち)にかけられた外法を形代にうつし、なんとか助けようとする昌浩。ところが、都では藤原行成の息子・実経(さねつね)が謎の病に倒れてしまう。疾風を襲った外法師が、実経にも同じ外法をかけていたのだ。そのうえ外法師は、実経を救いたければ、疾風から手を引けと昌浩を脅してきた!! 昌浩は疾風と実経を救うために、外法師を倒そうとするけれど――!? 大人気シリーズ<颯峰編>、激動の第三巻!!


もう9月も半ばで秋風が吹いてもいいはずなんですが、まだまだあっついです。
家にも職場にもクーラーどころか扇風機もないのできっついです。


さて、今回はあらすじにもあるとおり、颯峰編3巻です。
颯峰編って毎度毎度気になる所で終わっているので、もだもだします(笑)

なんていったらいいのかな。
前巻も確か「助かられても困る」という飄舞のせりふで終わっていたんです。
飄舞はもっくんたちがめちゃくちゃ疑っている天狗でもあるわけですから、やっぱり犯人は飄舞だったの、ってなるわけじゃないですか。

楽しみにしつつ、今巻を読み始めたら「人間の術で助けられるなど決してあってはいけない」という意味だったらしいのです。
なんで、巻を跨いで倒置法!?
びっくりしてしまいましたよ。


今巻はちょっと悲しかったです。
真っ直ぐすぎる性情の持ち主である颯峰と昌浩。
きっと仲良くなれると思うんですよ。
でも、そう簡単には事は運ばなくて。

実経君も、疾風も両方の命を守りたい昌浩は、実経君の身に降りかかったことを颯峰に伝えることが出来なくて。
そのせいで昌浩に好意的な颯峰との間に軋轢がうまれてしまうんですね。

これちゃんと説明できて、対策も練っていることを伝えたならば颯峰は協力してくれたろうと思うのですよ。
真実が明らかになったあとの行動からもわかりますよね。

だからそう考えると、「人間だから」「魔怪だから」と線を引かざるを得ないってのはすごく悲しい。


成親兄上と敏次殿のやりとりが好きでした。
敏次殿は成親に亡くなった兄を重ねているんですよね。
さらに、成親は敏次にとっては尊敬すべき先輩でもあるわけで。
だからそういう意味でも褒められたり窘められたりしているのがなんかいいな、と。

今巻を読み終えて気付いたのですが、昌浩ともっくんが一緒にいるシーンがないような気がする!
今までそんなことありましたっけ?
もっくん(&紅蓮)の代わりを朱雀がこなしているわけですが、ちょっと不思議な感じでした。


呪詛をかけて、外法師を倒すことに成功した昌浩。
実経君の外法もとけ、さあ後は疾風の外法を確認したら終わりかな、ってなるんです。まあ、実際はもっくんと勾陳捕まったままだしそう簡単には終わらないんでしょうけどね。

疾風の様子を見に行った颯峰でしたが、さらにまた一波乱あって今巻は終わり。
結局、飄舞は犯人なの?なんなの?
次巻が気になります。楽しみです。

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