忍者ブログ

(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

シロクマが家にやってきた!

シロクマが家にやってきた!/マリア・ファラー(絵/ダニエル・リエリー 訳/杉本詠美)
障害のある弟ばかりが優先され、アーサーは、毎日がまんばかり……。
ある日、大好きなサッカーのテレビちゅうけいが見られなくなり、とうとう家をとびだします。
アーサーの目の前にあらわれたのは……シロクマ!


本が好き!の企画で紹介するために図書館で借りてきました。
うーん、自分からこういう本を借りることはないので本当に新鮮ですね。


主人公は大きな音や落ち着いて行動することが苦手な弟・リアムを持つお兄ちゃん・アーサー。
すぐに我慢を強いられるアーサーはある日、我慢しきれずに家を飛び出してしまうのです。

が、家出は長続きしません。なぜならそんなことよりも衝撃的な出来事が起こるから。
そうあらすじにもある通り、家の前にシロクマがいたから!
そりゃあ、びっくりしますし、怒っていたこともふっとんでしまいますよね(笑)

シロクマのミスターPをこっそり家にあげて両親をひどく驚かせてみたり、いじわるな女の子をやりこめたり、担任のクラドック先生の慌てふためく様にクスクス笑ったりととコメディ要素の強い作品だと思って読み進めていたのです。


ですが、その根底にあるものはそんな軽いものではないのです。
どうしても家族の中心にいるのは障がいのある弟・リアムであり、アーサーはいつも我慢を強いられ嫌な思いをしています。

それを訴えても両親は嗜めたり、その場では耳を傾けてもそれだけです。

「(略)ふたり(両親)が、ぼくがいることに気づくのは、ぼくが悪いことをしたときだけだ。ねえ、ミスターP……これって、不公平だと思わない?」(p82)

この言葉に思わず泣きそうになってしまいました。
どこまでもアーサーはお兄ちゃんであろうとしているのです。
そして、弟を家族を嫌いになれないのです。
それでも、こんなこと言わせちゃダメでしょう。

そんなアーサーの心に寄り添い、文字通り包み込んでくれるミスターPはアーサーの心の支えだったのでしょうね。


ミスターPと触れ合ううちに、少しずつ心持ちが変わっていくアーサー。
そして、大きな音や突発的なことに対応できなかったリアムもまた少しずつ対応できるようになっていくのです。

個人的には、兄弟は成長してますけど両親の対応がちょっとなぁ、と。
まあ、リアムが変わったのでそこまで我慢をしなくてもよくはなると思うのですがまだちょっと心配です。

成長した二人を見届けてミスターPは去って行ってしまいます。
アーサーのお母さんが言うように、ミスターPを必要としている人の元へ向かったのでしょう。

またミスターPの物語を見てみたいものです。

拍手[24回]

櫻子さんの足下には死体が埋っている 蝶は十一月に消えた

櫻子さんの足下には死体が埋っている 蝶は十一月に消えた/太田紫織
北海道・旭川の冬は長い。僕、正太郎と、骨を偏愛するお嬢様・櫻子さんは、雪が降る前に森でフィールドワークをすることに。
成り行きで、担任の残念イケメン・磯崎先生も一緒に、森へ入った僕たち。そこに、先生のかつての教え子が行方不明だという報せが届く。しかも彼女の親友も、数年前に失踪していて……。(「蝶は十一月に消えた」)
そこに骨がある限り、謎を解かずにいられない、博識ヒロイン櫻子さんの大人気ミステリ!


図書館で借りてきました。
このシリーズ、読むの久しぶりですね。


【プロローグ】
【第壱骨 猫はなんと言った?】
【第弐骨 私がお嫁に行く前に】
【第参骨 蝶は十一月に消えた】
【エピローグ】

が収録されてます。
もうだいぶ記憶は曖昧になっているんですが、【第参骨】はアニメ終盤でやってましたね。
【第弐骨】もなんとなく覚えがあるんで、多分アニメでやってたんでしょう。


ページをめくって驚きました。
鴻上さんってこんなロングだったっけ?と。
セミロングぐらいのイメージだったので、思わずググってしまいました。

やっぱりアニメで髪形変更がなされたみたいですね。
イラストの鉄雄さんはどうやらモノクロイラストでトーンを使わない方らしく、櫻子さんは黒ベタ、舘脇少年、鴻上さんは白抜きなんです。
舘脇少年が明るい茶髪なのでそんな色味が想像できるイラストです。
原作が茶髪超ロングだったのに、アニメでは黒髪セミロングですから原作から入っていた人からしたら違和感あったんだろうなぁ。


さて、本編の感想をば。
まずアニメ化していない【第壱骨】。未アニメ化の話は相も変わらず胸糞悪い。
どんどん外堀を埋められている感のある舘脇少年に思わず笑ってしまいました。
ばあやさんの親戚だという旭山の飼育員さんが登場してますが、なんというか舘脇少年の電話帳(というか人脈)がどんどんカオスになっている気がします。

【第弐骨】は、鴻上さんのお話。
鴻上さんのおばあさんが孫に渡したかった絵とはいったいなんだったんでしょうね。
鴻上さんがその思いをわかる日が来ることを願っています。

表題作である【第参骨】は、アニメでは締めに使われていましたね。
磯崎先生の元教え子たちが関わってしまった事件。
なんというか、恐ろしいというか普通に怖い話でした。
ただ、ここで彼女たちの罪が明らかになったのは、彼女たちにとっては良かったことなのかな、と。

気になるのは彼女たちの心をうばって去って行った謎の画家・花房。
アニメではCV子安だったので、まあ恐ろしいわーと思ってみていたのですが、彼は本当になんなのでしょうね。


さて、最後に北海道あるあるネタを。
序盤のいくらの下りには「あーわかるわー」と。
いくらってそんなにいらないんだけど、たまに無性に食べたくなるんですよね。
例年であれば シーズンになると鮭の1本や2本は頂けるのでいくらも一緒に食べることが出来たのですが、ここ数年は不漁やら漁の禁止やらでおすそ分けもないのでなかなか。
買うにはそこそこ高いですしね。

あとはカツゲンかな。
ただ私はカツゲンはあまり好きじゃないのでめったに飲まないです。どちらかというとナポリン派。
シトロン&ナポリンもいつか登場しそうですよね、この作品。

花房の正体というか、彼の目的と行動がすごく気になるのでまた続きを借りてきたいと思います。
今度はこんなに間をあけずに読みたいです。

拍手[1回]

ノラのボクが、家ネコになるまで

ノラのボクが、家ネコになるまで/ヤスミン・スロヴェック(訳/横山和江)
ボクってさいこう!
気ままなノラネコぐらいだからね!
自分のすきなように生きればいいだけ。
気まぐれなボクに、ぴったりなんだ。
ヒトには、ソクバクされたくない。
でもね……。


普段中々こういった本は手に取らないのですが、本が好き!の企画に参加するため図書館で借りてみました。


先日紹介したグレッグのダメ日記と同じく、横書きの物語になります。
表紙イラストの関係もあり、無意識だと反対に置いてしまうw

イラストもかなり多いので小さな子供でも楽しめるかも?と思ったのですが、裏表紙に小学中級からとあることもあり、ルビは少なめ。
100ページちょっとあるので読み聞かせするにはちょっとページ数が多い気もします。


物語は、保護センターの職員に警戒しながらも気ままなノラネコ生活を楽しんでいるボクが主人公。
ボクが寝床にしていた木の向かいにある家にある家族が引っ越してきたことで、ボクはその家に出入りするようになります。

人間の女の子をボク好みにしつけつつ、お母さんの機嫌を取ったりといろんなことをするのです。
プレゼント(虫やヘビ)をあげては悲鳴をあげられたり怒られたりしながらもそれでも楽しそう。
ボク的には、女の子に飼われているのではなく、飼わせてあげているんでしょうね。
ウルウルおめめで上目遣いでおねだりしたりとなかなかしたたかです(笑)

そうやってボクと楽しくすごす女の子でしたが、女の子は引っ越しによって友達と別れてしまったんですね。
悲しみに暮れる女の子のために、ボクは友だちのネコや犬、ネズミと協力して新しい友達を作ってあげようと奮闘したりとものすごくほほえましかったです。


さらりとブラックな要素もあったりするのですが、気にせず読めました。

最後になってボクの名前が決まり、女の子の呼び名も決まりきちんと家ネコになったってところで今巻は終了。
どうやら続編もあるようですが、まだ未翻訳なのかな?
ちょっと調べた限りでは、続刊の情報は見つけられませんでした。
いつか読みたいものです。

拍手[0回]

カレンダー

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

ad


ランキング



ブログランキング・にほんブログ村へ

カテゴリー

バーコード

ブログ内検索

プロフィール

HN:
柊木かなめ
性別:
女性
職業:
北海道のド田舎に住む会社員
趣味:
読書
自己紹介:
隠れ腐女子・柊木かなめのだいたい感想ときたま日常。
腐った視点からの感想もあるので苦手な方はご注意してください。
ツイッターやってます

何かあればこちらから→お問い合わせ

※当ブログはamazonアソシエイト並びにGoogleアドセンスを利用しています。
詳しくはこちら

ブログ村ランキング

広告

マクロミルへ登録 忍者AdMax

アーカイブ

Copyright ©  -- (腐)的感想文 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]

PR