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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【小説】その他」の記事一覧

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パスワードは、ひ・み・つ new ―風浜電子探偵団事件ノート1―

パスワードは、ひ・み・つ new ―風浜電子探偵団事件ノート1―/松原秀行
 みんなに愛されて読み続けられている大人気の「パスワード」シリーズの1冊目を、松原先生が全面的に見直してパワーアップして、おどとけしまう! 楽しい物語と推理パズル がいっしょに楽しめる「パスワード」。すべてはここからはじまります!  ジョギング中のみずきが見つけたふしぎな別荘にはいったいどんな秘密が隠されていたのか!? 「風浜電子探偵団」出動です!


図書館で借りてきました。
新刊コーナーに並んでいたんで、思わず手に取ったんですが改めて確認するとこれ別に新しくないんですね。

この作品はあらすじからでもわかるとおり、1995年に発売されたパスワードは、ひ・み・つ―パソコン通信探偵団事件ノート1のリメイク作品になります。


インターネット上の塾「電子塾」の教室の1つである「電子探偵団」なるページで知り合った少年少女たちが日常の謎から推理パズル、事件など様々な謎を解いていく、という話です。

メインの登場人物は、
自宅はケーキ屋で推理小説を書いてみたいと夢見ている少年・マコト。
マラソンと暗号パズルが得意な少女・みずき。
県内でも有名な私立小学校に通う秀才少年・飛鳥。
将棋がアマ三段の腕前で体格のいい少年・ダイ。
そして、「電子探偵団」の創設者であり、4人を束ねるネロこと野沢レイ。
の5人がメインの登場人物です。

本当はもう1人いるんだけど、その1人は今巻ではほとんど登場していないので割愛。


このシリーズ、飛び飛びで読んでいた記憶があったんですが、実は1巻読んでなかったんだなぁーと10年近くたって思い出しました。
多分、基本ストーリーはかわっていないと思います。
全面的に見直し云々はきっと技術的なものかと。

というのも旧版ではマコトたちは「ワープロ」を「モデム」に繋ぎ、「パソコン通信」をしていたらしいです。
正直、そう説明されてもよくわからないんですが、今の「インターネット」とはだいぶ違うってことなんでしょうね。
この巻ではなかったんですが、確かポケベルを使った謎とかもあったんですよね。
私、ポケベルよくわかんないんで、首を傾げつつ読んでいた記憶があります。
そういうのを解消するための、改訂ってことのようです。

まあ、今の小学生はきっとポケベルの名前すら知らないんじゃないかな?と思うので。
シリーズが完結しているんならそれで問題ないんでしょうが続いてますからねー。
新しく出会って1巻から読んでいたらわからない言葉ばかり……ってのは寂しいです。

あとは3Dディスプレイとか、大容量ハードディスクとか? 手元に旧版があるわけじゃないんで、確認は出来ませんが多分顔文字も今回改訂時に追加されたんじゃないかなーと勝手に思ってました。
BL云々は完璧今回追加ですね。さすがに当時小学生がBL知っていたとは思えないので。


私は元々このシリーズは推理小説ではないと思ってました。
今もそう思います。あくまで「推理パズル」なんですよね。
でも、それはそれで楽しめるので推理小説の入門としてはこういうのもいいかな、とも思います。

是非、小学生に読んでもらいたい本ですね。

1巻はまだ出会い編ということもあり、そういう要素は非常に薄いんですが、子どもたちの恋も読んでいて微笑ましいんですよね。
ちょっとずつ読み返していけたらいいなと思いますが、図書館に2巻の改訂版あるんだろうか……。
いや、旧版でもいいんですけどあったかなー。

このシリーズ結構置いてあった記憶があるんですけど、その後大規模な整理だとか、管理を電子化した際などに処分されている可能性も大いにありそう。
今度探してみます。

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探偵・花咲太郎は閃かない

探偵・花咲太郎は閃かない/入間人間(いるまひとま)
「推理は省いてショートカットしないとね」「期待してるわよ、メータンテー」
 ぼくの名前は花咲太郎。探偵だ。浮気調査が大事件となる事務所に勤め、日々迷子権を探す仕事に明け暮れている。
 ……にもかかわらず、皆さんはぼくの職業が公になるや、期待に目を輝かせて見つめてくる。刹那の閃きで地雷を看破する名探偵で、最良の結末を提供してくれるのだろうと。
 残念ながらぼくはただのロリコンだ。……っと。最愛の美少女・トウキが隣で睨んできてゾクゾクした。でも悪寒はそれだけじゃない。
 ぼくらの眼前には、なぜか真っ赤に乾いた死体が。……ぼくに過度な期待はしないで欲しいんだけどな。これは、『閃かない』探偵物語だ。


だいぶ前に中古で購入して積読本になっていた1冊です。
なんでこれ購入したんだったかもう全く覚えてないです。


【一章 花咲太郎は閃かない】
【二章 残酷ペット事件】
【三章 ぼくがルイージな理由】
【四章 マリオ】
【五章 愚かさの閃き】

が収録されています。
一応、章だてにはなっていますが一章ごとに完結しているので形態としては短編連作といっていいでしょう。


主人公はロリコンで探偵のぼくこと花咲太郎。
花咲太郎と一緒に生活しているトウキこと桃子の2人がメインの登場人物です。
同僚で探偵のエリオットや殺し屋の木曽川なんかもレギュラー入りと見て良さそうですが。
物語は基本、花咲太郎の視点で進みます。

この花咲太郎。三代目を襲名したとありますから、本名ではないのは明白なんですが、歌舞伎とか落語ならともかく、探偵で名前を襲名ってすごく不思議です。
本名なんなんだろう?


えー、この作品は一般的な探偵小説を想像して読まれた方は肩透かしを食らうと思います。
多分、私も購入後すぐ読んでいたらぶん投げていたかもしれない(笑)

一般的にいう探偵小説あるいは推理小説というのは、事件が起こり、探偵が(積極的か消極的かはともかく)事件解決のために動き、推理で犯人を追い詰めていくというものを想像されると思います。

この作品だと、推理パートがほぼ皆無なんです。
事件発生→結論→過程を穴埋め、って感じ。
穴埋めだから気にする人がいなければ本当に必要最低限のことも埋められていないという状況です。

というのも、トウキが「探偵気質の持ち主」だからってことらしいです。
コナンや金田一少年と嵐の山荘の組み合わせとでもいえばわかるでしょうか。
名探偵のいくところに事件ありとでもいえばいいかな。
そしてトウキは犯人を勘で指摘することが出来て、それが外れることはない、ってことらしいです。

なんだ、そのチートって感じですが、過程が丸ごとないので普通の人は唖然としてしまいます。
読者もまた同じってことなんですよね。

だからこの作品は推理小説ではないといってかまわないと思います。
ラノベというかエンターテイメント作品に分類されるかと。

なんというか、この作品における「生命の重さ」がめちゃくちゃ軽くてちょっと驚いてしまいました。
私は推理小説好きだから人が死ぬ様を見てきたか数え切れないくらい読んでいます。
でも、こういう殺され方はあまり好きじゃありません。

前述の通り、中古で購入した作品なんですが、これ初版なんですよ。
章の表紙とでもいえばいいのかな?
三章が2つあって、四章がないのは誤植なんでしょうね。
やっぱり初版だとこういうミスちょこちょこあるんですねー。

この作品、シリーズとして続いているようです。
中古なら買ってもいいかな。新品では買おうとは思いません。

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ショートホープ・ヴィレッジ

ショートホープ・ヴィレッジ/藤井建司
あなたの"思い出"をクリーニングします。
夢を失った男がたどり着いた場所は"忘れられた街"
そこで見つけたものは、瞳の澄んだ恋人と風変わりな仕事ー―
じわりと心にしみる感動のファンタジー

"ロックスターになってやる"という夢を失った「僕」は、放浪の末に「ショートホープ・ヴィレッジ」と呼ばれる土地に流れ着いた。こぎれいな街並の中で、そこだけがひっそりと忘れ去られた場所。そこで澄んだ瞳の彼女と出会い、"思い出"をクリーニングするという奇妙な会社にスカウトされる……。他人の"思い出"をきれいにするなんてことはできるのか、そして不思議な街と彼女の秘密とは?
新鋭が描く心揺さぶる長編ファンタジー


棚に並んでいたんですが、なぜかタイトルが目に付いたので図書館でかりていました。
そういう一期一会的な出会いがあるから図書館通いはやめられないんですよね。


何故か再開発計画からぽっかり忘れ去られてしまった一画「ショートホープ・ヴィレッジ」。
20年前の姿をそのまま残すそこは何故か住人の影をも薄れさせてしまう効果を持っていました。
主人公はそこで暮らしながら、他人の思い出をどうにかする会社「思い出クリーニングセンター」でバイトをはじめます。
そんなセンターとヴィレッジを往復する青年の様子を描いた物語です。


正直、最初はうさんくさいことこの上ない仕事だと思っていたんですが、途中からは確かにありだなぁと。

昔酷くふった女がいて長年その女に対する罪悪感を覚えていた。その罪悪感をどうにかするためにその女にひどく罵ってほしい。
そうされることで自分が被害者になることができるし、断罪にもなる、と。
実際その女を連れてくることは出来ないけれど、スタッフがその女のフリをして客を罵る、とか。

父親にDVを受けていた少年がそれがトラウマとなり大人の男性と接することが出来ない。
母親が別の男性と再婚するために、その父親の記憶は邪魔でしかない。だから消してしまおう、とか。

やっていることはめちゃくちゃなんですけど、わからなくはない、といった感じ。
それだけに、会社の社員たちが警察に連行されたときはすごく冷めてしまいました。

詐欺と傷害はわかる。実際そういわれても仕方のない行為ですからね。
でも「思い出を奪った窃盗の罪」って何。
主人公の生活基盤をめちゃくちゃにするためのイベントだったんでしょうが、ちょっとなぁ。
個人的にはそれなら男がセンターに放火でもして営業できないようになってしまったとかの方が良かったんじゃないかな、と思います。


結局、最後まで「なぜショートホープ・ヴィレッジは人から忘れられてしまうのか」ということは明らかにならなかったんですよね。
それが明かされるのを楽しみにしていたんですが、最後まで明かされませんでした。
村の命名理由は物語半ばで明かされているんですが、タバコ嗜まない家系なので「ショートホープ?」ってなってしまいました。
わかる人には題名の時点でわかったんでしょうね。

正直、ファンタジーというにはそういう要素がうすいし、かといってリアルさがあるかといわれるとそれも……。
なんとも中途半端な印象を受けました。
設定はおもしろいし、文体も比較的読みやすかっただけに残念でした。

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